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また君の笑顔を思い出す  作者: 愛羽
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出会い

桜が咲き、地面がピンク色に染まる時期。

新しい制服に身を包み庭で写真を撮った高校の入学式の朝。

私、瑠奈(るな)はワクワクした気持ちよりもちょっぴり不安な気持ちでいた。


これから通う高校は地元でも有名な進学校でもあった。

中学校では、定期テストには毎回上位にいた私には余裕だったかもしれないが内心不安しかなかった。

密かに勉強して、クラスの全員が私が上位にいることなんて分からなかったような馬鹿さをアピールしていたからもあり、志望校をクラスメイトに言えば茶化されたからだ。

人から茶化されると不安になってしまうような人に流されるようなタイプである。




高校の入学式を終え、私は教室に向かった。

私の教室は一年一組と教室のドアの上に小さな看板が書いてある所だ。

教室に入ると黒板に座席とその上に名前が書いてあった。

どうやら私の席は真ん中の後ろのほうだ。


「カタンッ」


椅子を小さく音を立てて後ろに引く。

椅子に座りとりあえず自分の周りを見回してみた。

教室の隅で静かに座っている眼鏡をかけた人。

黒板に目をやり自分の席を確認してる人。

早くも新しいクラスメイトと仲良くなりおしゃべりをしている人達。

多くはもうグループを作って喋っていた。


『出遅れた…』


私は心の中で思った。

人付き合いが苦手な私にとって新しい友達を作るのは大変なことだ。

臆病な私はグループの和に入ることなんてできない。

そんなことを思いながらふと廊下側の一番後ろの席に目をやった。

そこにいたのは髪の毛が長く、色が少し茶色目の女の子だった。

私はその子から目が離せなかった。

その瞬間、彼女がこちらを見た。

『ヤバイ』

そう思った。

だけどそんな気持ちもすぐになくなった。

彼女が私に向かって微笑んでくれたからだ。


これが私達の出会いだった。

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