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売上ゼロです

作者: 星馴染
掲載日:2026/03/05

お久しぶりです!久々の短編、暇つぶしにどうぞ

会社と言うにもおこがましい。

中小、いや零細企業。

会社のオフィスはワンルームマンションの一室。

平社員の僕は出勤してすぐに営業周りをした。

時計は16時、色々な会社をまわったが成果はなかった。


「ただいま戻りました」

『少数精鋭』

『従業員を家族とみなす社風』

『アットホームで風通しのよい職場』

そんな張り紙が貼られた事務所に入る。

社長

社長秘書

副社長

副社長秘書

専務

専務秘書

部長

部長秘書

課長

課長秘書

平社員ぼく

総勢11名、ワーカー1ぼく

これに非常駐の社長のご両親が相談役として十三人。

これが十三商事の全貌である。


8畳に11個の椅子が並び、腕を伸ばすのも難しい職場。

「どうだった?」

課長が僕に尋ねる。僕は力なく首を横に振る。

「そうか……」

そして力なく項垂れて座る課長。

「どうだった?」

部長が課長に尋ねる。課長は力なく首を横に振る。

「そうか……」

そして頭を抱え席に座る部長。

『いや、みんなに聞こえてるだろ!!』

その言葉を僕はぐっと飲み込んだ。


「今日はいけたか?」

専務が部長に尋ねる。部長は腕を交差させてバツを作ると苦笑いを浮かべた。

「ううむ……」

そして無限プチプチのポケットゲームに戻る専務。たまに潰すと、『プチッ』ではなく『ガシャーン』等とレア音も出るやつだ。

うちの会社は機密情報対策のため就業時間のスマホ使用を禁止している。

みんな暇潰しのハンドスピナーやルービックキューブ、奇妙なガジェットを弄くり回している。


副社長がじっと専務を見ていると、専務が立ち上がり副社長と社長に悲痛そうな表情で、

「報告があります」

そう切り出した。

「ならウェブ会議をしよう。5分後でいいかね?」

そう言ってパソコンを副社長から貸与された専務はいそいそと会議アプリを立ち上げ、5分後に会議が始まる。

「売上げゼロです」

専務はそう言うと、副社長、社長の顔が歪む。

「売上げゼロかぁ」

呆然とする社長

「何が悪いのだろう」

溜息をつく副社長


「私が思いますに、英国経済学者であるDr.Fake joke氏の言葉を借りますとLacks powerの原理かと思われます」

「なんだねそれは?」

「つまり原料高騰です」

そう専務が言う。

「現在のドルレートは円安になり、原料の輸入に金がかかりすぎるのです」


『何も作ってねーけどな』

そう部長以下は思ったが口に出さない。


「円安か、なら仕方ない」

「だが去年は円高で物が売れないから売り上げゼロだと言ってなかったかね?」


「私が思いますに、ドイツの経済学者であるDer falsche Arzt氏の言葉を借りますとmangelnde Stärkeの法則かと思われます」

「mangelnde Stärkeの法則なら仕方ないな、世界的な経済学者だといつも君が言っているDer falsche Arzt氏の言葉なら仕方ない」


そしてみんなが五時になり帰っていく。

「そもそも何を売るのかも僕わかってないけど、とか。秘書は今日も全員休みなんだなとか、言いたいことは色々あるけど……ハァ」


そして誰も居ないオフィスで僕はひとりごちた。

チアーズプログラムとか新しいものが増えていたので手慰みに書いてみました、醜くなってたらごめんね

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