ep.40 動き始める年
新年の朝。
初詣を終え、みんなと別れた帰り道。
(――始まったんだな、2026年)
俺は、ポケットの中の小さなお守りを握る。
商売繁盛。成功祈願。
けれど、それだけじゃない。
みんなの言葉や絵馬に込められた想いが、ずっと胸の中に残っている。
その翌週――。
事務所には、すでに椿社長をはじめ、キャラランドのスタッフたちが集まっていた。
「おはよう、皆さん。改めて今年もよろしくお願いします」
「よろしくお願いします!」
「颯太くん、早速だけど、La♪Ra・RISE!(ララライズ)のみんなを集めてもらえるかな?」
「はい。La♪Ra・RISE!のメンバーには既に声をかけています。集合時間を伝えてありますので、そろそろ……」
そのとき、ドアが開いて千鶴が顔を出した。
「おっはよー!……あ、もう始まってる?」
その後ろから、メンバーたちが次々に姿を見せる。
「新年最初の打ち合わせ、間に合って良かった」
那音くんがぼそっとつぶやく。
「Good morning, everyone!」
ダズが手を振ると、カノンくんも軽く会釈を返した。
「誰も体調崩してなくて、安心しました」
翔太が静かに言う。
真秀と辰煌、雪雄さんも、それぞれの表情で、でも確かな足取りで入ってくる。
「それじゃあ、今年最初の――ララライズ全体ミーティング、始めましょうか!」
椿社長の一言で、空気が、すっと引き締まる。
千鶴が席につきながら、ぽつりと呟いた。
「大晦日の記者会見……すごかったね。」
真秀が頷く。
「照明もカメラも、空気も全部。今までの会見と、全然違った」
「他の事務所の気迫、すごかったよな……」
那音くんが少し肩をすくめる。
「でも、僕たちも負けていませんでした。そう感じました」
雪雄さんが静かに言った。
翔太が前を見て、迷いなく続ける。
「“色が違う”って言葉……椿社長、会見で言ってましたよね。あれ、すごく心に残ってます」
「違うからこそ、La♪Ra・RISE!(ララライズ)なんだよ。な?」
ダズが優しく笑う。
「他と比べるんじゃなくて、自分たちを信じて磨き続ける。それが、俺たちの戦い方だよな!」
辰煌が力強く言った。
「はい。だからこそ、見せたい・・・。La♪Ra・RISE!(ララライズ)の“今”を」
カノンが短く添える。
そんな会話の後、資料が配られる。
レッスン予定、プロジェクト一覧、
密着動画の公開日、新曲候補、SNS施策、
さらにはLoHi参入バトル――
それらが書き出された資料を、一枚ずつ丁寧にめくっていく。
目を通すたびに、今年の予定が現実味を帯びて迫ってくる。
「……本当に、いろいろ動くんだな」
誰かがぽつりと呟いた声に、全員がうなずく。
あれもこれも、2026年が本格的に動き出す音がした。
(……忙しくなるな)
でも、俺は少し、わくわくしていた。
ミーティングの最後、椿社長が穏やかに言う。
「今年のテーマは“実行力”!
思い描いた未来を、現実にしていく一年にしましょう!!」
――動き始めた、新しい年。
そして、このメンバーとなら。
きっと、進んでいける。
*キャラクター原案者*
英賀田 雪雄 :日花子
根古島 カノン :日花子
京極 真秀 :茶ばんだライス
折原 千鶴 :夏也 すみ
狭山 那音 :ギフカデ
Daz・Garcia :HUNGRY
赤河 辰煌 :ウニヲ
佐藤 翔太 :niko




