ep04 メンバー調査その③~狭山 那音
「次の調査対象は……狭山 那音くん」
紙に名前を書き込むと、それだけで胸が少しざわついた。
オーディションのときから、なぜか彼のことが気になって仕方がない。
目立つわけでも、派手にアピールするわけでもないのに、なぜか視線を向けてしまう――そんな存在だ。
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◆オーディションの不思議な遅刻伝説思い返すと、最初のきっかけは“彼の遅刻”だった。
しかも、一度や二度ではない。
「え、また止まったの?」
短期間に、彼が乗った電車が2回連続で車両故障に巻き込まれたときは、正直笑ってしまった。
そんな偶然ある? って。
そして三度目の遅刻はさらにすごかった。
「今度は自転車で来れば大丈夫!」と早めに出発したらしいのに、途中で職務質問に引っかかるというハプニング。
……もはや彼がオーディションに無事たどり着けるかどうか、それ自体がドキドキのエンタメになっていた気がする。
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◆実力はダンスで証明
でも、ただの“不運キャラ”で終わらなかったのが那音くんだ。
ステージに立ったときのダンスは、間違いなくメンバーの中でもトップクラス。
「小さい頃からずっと踊ってきたから、体が勝手に動くんだ」
そう照れながら笑った姿は、兄貴肌っぽさと優しさがにじみ出ていて、思わずこちらまで笑顔になる。
不運続きなのに、踊っているときだけは全部吹き飛ばすみたいに輝いていた。
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◆花屋の青年
現在は花屋で働いているらしい。
花屋の店主とその孫に「アイドルに挑戦してみたら?」と背中を押されてオーディションに参加したのだとか。
大きな手で花を束ねながら、同じ手でダンスも舞う――なんてギャップだろう。
……気になる。やっぱり気になる。
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◆不運と笑顔の狭間で
那音くんは自分の“運の悪さ”をちょっと恥ずかしそうに話すのを聞いたことがある。
写真に写れば目をつぶる、買おうと思ったものは目の前で売り切れる、並んだレジの列は動かない……。
でも、そんな話をするときも必ず最後に笑ってこう言うのだ。
「災い転じて福となす、ってね」
その笑顔に救われる人は、きっと僕だけじゃないはずだ。
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まとめ
不運体質で目が離せない、でもダンスは誰よりも輝く。
狭山那音――花屋の青年であり、兄貴肌で優しい存在。
これからもっと知りたい。
継続調査、決定!
*キャラクター原案*
英賀田 雪雄 日花子
根古島 カノン 日花子
京極 真秀 茶ばんだライス
折原 千鶴 夏也 すみ
狭山 那音 ギフカデ
Daz・Garcia HUNGRY
赤河 辰煌 ウニヲ
佐藤 翔太 niko