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ep.38 LoHi参戦・共同記者会見

大晦日の昼。


会場の外には、すでに人の波ができていた。


報道陣、関係者、警備。


ざっと見ただけでも、百人は下らない。


ここは、このあと放送される伝統と権威ある歌番組

「紅白エンタカップ」と同じ会場だ。


その本番を前にして――

LoHi参入バトルの共同記者会見が行われる。


(……本当に、ここまで来たんだ)


胸の奥が、静かに高鳴っていた。

_______________________________________


壇上には、長い机。

そこに並ぶのは、LoHi“オリジナル5”を率いる五人の社長たち。


烏森社長(烏森芸能)

古希社長ムサシエンターテインメント

朝日社長アポロプロ

八手社長(BEN)

そして、雨野社長(AMZ-UZM)

その前列には、参入バトルに名を連ねる各ユニットの代表者たち。


江ノ島プロモーションからは、神代社長と、一木島 海。

KMエンターテインメントジャパンからは、キム社長、熊野十三、大江夕陽。

杵築芸能は、杵築社長。

「能」ユニットからは、人間国宝の歌舞伎役者・十三代目 村山富三郎社長。

そして――未だ詳細が伏せられたままの「5つ星プロジェクト」。

代表が座るはずの席は、空いたままだった。


キャラランドからは、椿社長。

その前列に、数日前の社内会議で決まった通り、

年長者の英賀田雪雄と、年少ながら場慣れしている京極真秀が並んでいる。


(……真秀、落ち着いてるな)


無表情に近い顔。

それでも背筋はまっすぐだ。


雪雄さんは、静かに会場全体を見渡している。


二人の対比が、不思議と“キャラランドらしさ”を形にしていた。

________________________________________


フラッシュが焚かれ、ざわめきが、ぴたりと止まる。


司会を務めるのは、このあと紅白エンタカップの総合司会を務める、

今もっとも注目されている大物タレントだった。


「それでは――

 LoHi参入バトル・共同記者会見を始めさせていただきます」


まず口火を切ったのは、オリジナル5を代表して、烏森社長。


LoHi設立の経緯。


このプロジェクトに込めた想い。


エンターテインメントの未来。


穏やかな語り口。


だが、その芯は揺るがない。


続いて――

各事務所が順に、参入バトルへの意気込みを語っていく。


________________________________________


江ノ島プロモーション。


神代社長がマイクを取り、隣に立つ一木島 海へ、ちらりと視線を送った。

「同席している一木島くんは、次のオリンピックの夢ではなく、

 アイドルとして“1位”を目指す道を選びました」


会場が、わずかにざわつく。

「その覚悟は、並大抵のものではありません。

 そして、それは彼一人の話ではない」


一呼吸置いて、続けた。


「他のメンバーも同じです。

 彼らの“覚悟”を、我々江ノ島プロモーションが

 本物のエンターテインメントへ昇華します」

________________________________________


次に、KMエンターテインメントジャパン。


キム社長は、迷いなく言い切った。


「K-POP。

 韓国エンターテインメントが培ってきた英知を、すべて注ぎ込みます」


短く、強い言葉。


「コムガホンライが、

 世界レベルのエンタメを体現します」

________________________________________


続いて、杵築芸能。


杵築社長は、落ち着いた声で語る。


「上方の老舗事務所として、

 我々はアイドルだけを見ていません」


歌。

演技。

笑い。

そして、感動。


「総力を挙げて、

 LoHi出場を目指します」

________________________________________


「能」ユニット。


村山富三郎社長が、ゆっくりとマイクに口を近づけた。


「日本の伝統芸能と、

 新しいエンターテインメントの融合」


一言一言が、重い。


「それを、この場で実現する」

________________________________________


最後に呼ばれたのは、キャラランド。


椿社長が立ち、

少しだけ深呼吸してから口を開いた。


「オーディションによって選ばれた七人と、佐藤翔太くん」


言葉を選びながら、続ける。


「発する色は、本当にそれぞれ違います。

 でも――」


小さく、笑った。

「研けば研くほど輝く、原石たちです」


前を見据える。


「LoHi参入戦は、

 彼らを競わせる場所であると同時に、

 さらに研き、輝かせる機会だと思っています」


会場の空気が、確かに熱を帯びた。

________________________________________


そして――


最後。


「5つ星プロジェクトの代表の方は……?」

司会が問いかける。


前に出る人物はいない。


一瞬の、間。

その沈黙を破るように、一人の男がマイクの前に立った。


AMZ-UZM雨野社長。


会場が、どよめく。


「今回、烏森芸能の烏森雅社長に声をかけられ、

 LoHiの発起事務所として参加しています」


先代の時代から続く縁。


次の世代を支えたいという想い。


しかし――それだけではなかった。


「LoHiの構想を知るにつけ、

 その可能性を感じずにはいられなかった」


言葉を区切り、続ける。


「AMZ-UZMからはXYZが参加します。

 ですが――それだけでは、足りなかった」


会場の空気が張り詰める。


「各社に声をかけたんです。

 将来輝く『星』を持ち寄って、

 5つ星のユニットを作ろうと」



――どっ。


会場が揺れた。


フラッシュが一斉に光る。


続けて、アポロプロの朝日社長。


「レギュレーション上、問題はありません。

 我々発起事務所五社が、一つのユニットを結成し、

 参入バトルに正式参加します」


さらに、ムサシエンターテインメントの古希社長。


「俺たちはよ。

 LoHiを最高のエンターテインメントにするためなら、

 なんだってするぜっ」


会場から、自然と拍手が起こった。

________________________________________


記者会見は、完全に“5つ星プロジェクト”に持っていかれた。


だが――

同時に。


龍神。

コムガホンライ。

そして、他の参戦ユニット。

その中に、

確かに俺たち――

キャラランドの La♪Ra・RISE! も並んでいた。


会見を終え、会場を後にするキャラランドの一行。

椿社長は、振り返らずに言った。


「やることは、変わらないです」


自分たちを磨くこと。

自分たちの色を、信じること。


大晦日。

世界が、一歩先へ進む日。


LoHi参入バトルは、

ついに――

誰の目にも触れる舞台へ踏み出した。



*La♪Ra・RISE!キャラクター原案者*

英賀田 雪雄(あがた ゆきお)  :日花子

根古島 カノン(ねこじま かのん) :日花子

京極 真秀(きょうごく まほろ)   :茶ばんだライス

折原 千鶴(おりはら ちづる)   :夏也 すみ

狭山 那音(さやま なおと)   :ギフカデ

Daz・Garcia(ダズ・ガルシア)  :HUNGRY

赤河 辰煌(あかがわ たつき)   :ウニヲ

佐藤 翔太(さとう しょうた)   :niko

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