ep.12 いよいよLa♪Ra・RISE!(ララライズ)始動
十月から――。
いよいよ「La♪Ra・RISE!(ララライズ)」としての活動が始まる。
……とはいえ、デビューなんてまだまだ先の話だ。
________________________________________
メンバーは、10月から本格的に合同レッスンに入る。
カノンくん、真秀、千鶴、ダズ、辰煌、そして翔太。
6人は学校に通いながら、放課後にスタジオへ駆け込んでくる。
特に辰煌は、9月から上京してひとり暮らしを始めたばかり。
「地元の奴らが寂しがるから、一回新潟に帰ってやった」
なんて笑っていたけど、
慣れない環境での不安は簡単じゃないはずだ。
それでも真秀と同じ高校に編入したと聞いて、俺は少し安心した。
あの学校は、芸能やスポーツ、研究に打ち込む生徒も多くて、個性を尊重する校風がある。
芸能活動をしながら学べる場としては、きっと理想的なんだろう。
________________________________________
一方で、雪雄くんと那音くんは、仕事を持ちながらレッスンに通ってくる。
昼は社会人、夜は練習生――。
きっと、想像もできないくらい大変な毎日が待っている筈だ。
その大変な状況のなかで、新しいことに挑戦しようとする姿勢には、俺も背筋を伸ばされる思いがする。
________________________________________
レッスン自体は外部のプロ講師が担当するけど、ユニットの方向性を描くのは猫太Pさんだ。
「ニャはは、オレに任せとけ!」
あの人が笑えば、不思議と「なんとかなる」気がしてしまう。
さらに宣伝は猫沢さん。
「SNSでの発信は私に任せてください!」って笑顔で言ってくれたとき、頼もしさに思わず頷いた。
あの人の言葉なら、ファンにちゃんと届く。
________________________________________
俺自身も、ただ見ているだけじゃない。
スケジュールの管理、備品の準備、時には相談役。
小さなことでも、メンバーが少しでもレッスンに集中できるように動く。
まだ失敗も多いけど――この場所で、必死に学んでいくつもりだ。
________________________________________
――ステージに立つのはメンバー。
でも、その背中を支えるのは、俺たちスタッフだ。
「さぁ……いよいよ始まるんだな」
胸の奥でそう呟きながら、俺は練習場のドアを開けた。
眩しいほどの未来の光が、確かにその先に広がっている。
*La♪Ra・RISE!キャラクター原案者*
英賀田 雪雄 :日花子
根古島 カノン :日花子
京極 真秀 :茶ばんだライス
折原 千鶴 :夏也 すみ
狭山 那音 :ギフカデ
Daz・Garcia :HUNGRY
赤河 辰煌 :ウニヲ
佐藤 翔太 :niko




