⒏レオナルド様
投稿長らくできなくてすみませんm(_ _)m
「私のテストの点数」と「投稿する端末は親が管理している」ということで何か察していただければ嬉しいです!
明日は時間が余るはずなので、多分投稿できます!
今日から本格的にゲームが始まる。
『かがぼし』は、特にこれといった山も谷もない乙女ゲームである。
いわゆる『ヌルゲー』というやつだ。
ただ、好感度を上げていかないとハッピーエンドにはなれないし、一応悪役令嬢がいて、私をいじめてくる。
つまり、ゲームとしてはヌルゲーでも現実となればかなり厳しい。
(勉強だってゲームだったらボタンひとつ押せば一発なのに…)
私は勉強が嫌いだ。
でも、このゲームでは勉強や魔法ができないと好感度が上がっていかない。
そして私は恋をしたい!
ということは、授業を真面目にやるに尽きる!
「ねえ、シャノン今日の授業ってなんだっけ?」
「今日は初日だから…魔法式、魔法学、王国史、数学、王国語、外国語だったと思う。」
この学園では『魔法式』『魔法学』『魔生物』『魔法薬』『王国史』『王国語』『外国語』『数学』『体育』『芸術』の十科目ある。
もうお分かりかもしれないが、前世と似ている。
シャノンが教えてくれた教科の教科書をバックに詰めていく。
「うわー。めんどくさい〜。」
「ハハ。まあ特にフィンリーは家庭教師もいなかったのだから、大変かもな。」
ああ。今日も朝から女神の微笑みをありがとうございます!
美しい!尊い!
私が現実逃避をしているとまたシャノンに笑われた。
教室に入ると、ざわざわとしていた教室があからさまに静かになった。
「あなた、生徒会に入ったんですって!?光の魔力適正者というだけで不公平ですわ。平民なのだからもう少し慎ましく過ごすことはできないんですの!?」
(うわー。雑魚モブらしいセリフ…。)
クラスの明らかに上級貴族です!みたいな派手派手ドレスを纏った女子が取り巻きを引き連れて私を囲み、耳が痛いほどの甲高い声で叫んだ。
(ああ。ゲームでもこういう場面あったな。ゲームではなんという言いがかりを!とか思ったけど、現実でこう言われると確かに光の魔力適正者の平民というだけで頑張ってきたお貴族様たちを蔑ろにするのは不公平な気もする。)
でも、ここで言いくるめられるのは私の本望じゃない。
実際イラッとしたし。
「すみません。でも、これは学園側が決めたことです。文句があるなら学園に意見書を出されてはいかがでしょう。平民だからという理由も…この学園の暗黙の了解を忘れているわけではないですよね?」
ここで前世の社会人経験が役に立つ。
まあ社会人といっても22歳で車に撥ねられたからあまり長くはないけれど、かなりブラックな会社に勤めていたので、こういう言いがかりの対処法はわかっている。
(たかが15歳のお子様が7歳年上のお姉さまに勝てるわけないわ。)
私の言い分を聞いて何も言えなくなった女子は、唇を噛んで悔しそうにしていたが、フイッと踵を返し、自分の席へ戻って行った。
(そういえばゲームの私はどうしたんだっけ?)
「あ〜なんというかお疲れさん!すげーな。追い返すなんて。」
話しかけられてびっくりして振り向くと、なぜか気まずそうな元気キャラ攻略者のレオナルド様が立っていて、思い出した。
(あっ!これレオナルド様との出会いイベントじゃね!)
確かこれがフィンリーがレオナルドに恋する1番最初のきっかけだった気がする。
「ああああ!ごめん!ごめんなさい!レオナルド様!(かっこいい場面を奪っちゃって!)」
「おっ!おう!なんか元気そうだな!よかった!」
優しすぎる!
ゲームではチョロ過ぎてチュートリアル(ほぼないもの扱い)になっていたのに…現実で庇おうとしてくれたレオナルド様は実はゲーム1の優男なのでは!?
イケメンすぎ!レオナルド様かっこいい!
こんな感じだったっけ?
なんかレオナルド様の無邪気な笑顔にキラキラのエフェクトがついている気がする!
何!やっぱ最推しはアル様だけどレオナルド様も推せる!
うわー!幸せ!
「あのさ、さっきお前がいった通り暗黙の了解があるからな。その敬語辞めてくれ。話しやすい喋り方で話してくれればいいぜ!」
「え!ありがとうございます…じゃない……ありがとう!あっそうだ!私のことフィンって呼んで!」
私の勢いに若干ビビった感じはあったけど、色々言い合っているうちにフィンと呼んでくれた。
「俺はお前のことをフィンって呼ぶから、フィンも俺のことレオって呼べよ。」
とレオナルド様からも言われたので、ありがたくレオ様と呼ぶことにする。
レオ様曰く、敬称もいらないらしいが、流石に恐れ多いので、断らせてもらった。
しばらく他愛のない話をしていると先生が教室に入ってきたので、慌ててそれぞれの席に戻ることとなった。
キュンとすると意外となんでも推しにしてしまうフィンリーちゃんです…