051. 俺らと、虫と、地下の国(?)
お待たせしました、更新です!
◇
ジンジュです。友達らと、南の森からこんにちは〜。
ボス鳥倒したんで、本題に入ります。
探し物です。
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『 【種族スタート】ミニゴブリン専用のスタート地点(????)から開始 』
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で、【種族スタート】ねぇ~……何かあるな? 場所メモっとこ。南の森、東のほう……っと。
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「あの森の中に、『地下の国への入り口がある』って噂があってね」
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………
……
…
ほな今日も、人類・兎・スライムその他、合わせて12名で行きましょ〜。
さ〜て、見つかるかな〜……?
「“行けるかな?”違うねん、強い気持ちで行くねん」
「「はーい……」」
「「「きゅえ〜い」」」
ツッコむん面倒くさ。これやからボーゼは……
◇
とりあえず、目的地はもうちょっと南らしい。んで、獣道は南西に伸びとる。
つまり、道から逸れて……
「うわ〜……ここ突っ込むんか。草ボーボーやんけ」
「お? 嫌やったら帰ってええど?」
ボーゼに煽られて、茂みに入る。ここまで来といて、引き返す気にはならんよな〜。
でも邪魔やな〜……1番高いやつ、俺の腰ぐらいまであるし。
んで。
ボス鳥とか草とかのせいで、しばらく気ぃつかんかってんけどさ。よぉ〜見たらこの辺、薄ら南に傾いとる。
開発とかされんと、森のまんま残っとるわけや。
「草刈り大変やな〜」
「「刈ってから言えや」」
はい、ごもっともですね。
「ふすふす」
「ん? 何か臭う〜?」
「ふす……」
牛柄の兎は首横に振った。
んで、その辺の草毟りながら、モソモソ食べ歩きしよる。
「……小腹減っとっただけかい〜 !! 」
「「喧しわ」」
「ふす……」
失礼しました。
◇
道逸れてから5分ほど歩いたら、森ん中のちょっと開けた所に出た。
どことは言わん、地下墓地の入り口とかありそうやねんけど……何も見当たらん。ただ木に囲まれただけの、狭〜い草原や。
「喜◯駅周辺なんもn……」
「「それ以上いけない」」
ツッコミありがとう。
んで、まだ駅周辺のほうが何かありそう。知らんけど。
「んー……地図的にはこの辺、やねんけど」
「何もないよな〜」
「いかにも『何かありそう』やのにな。 ……レティ、何か臭う?」
「ぴすぅ……」
ボーゼに訊かれた黒兎が、首傾げとる。可愛いね。
さておき、目的地周辺です。
何もないけど。
「……本日終了ー?」
「早い早い。もうちょい探そ」
「「きゅえ〜い」」
とか言うとる横でボーッ……としとったら。斜め右後ろの茂みが揺れよる。
んで、黒光りする犬型ロボットみたいなんが、何か咥えたまんま出てきた。
「カクカク」
「きゅい? きゅい〜」
それ見たツヤッツヤのスライムが、俺のほうに触手伸ばしてくる。
またまたスライムグミ出すんか……せやな。
てことは……あの黒いのん、虫か〜。
そっか、たしかに犬型ロボットやないな。顎と、腰? のくびれが目立つし、脚6本あるs……いや8本 !?
「そんなんアリかよォ〜 !!? 」
「有りー」
えすとの駄洒落は置いといて……。
何ということでしょう。巨大蟻さんに見せかけた別の生き物が1匹、こっち来よる。
俺が間違うてなければ、この子「アリグモ」や……!
見た目ほぼ蟻やけど、脚の本数が違う。あと蟻酸やのうて糸を出す、そんな蜘蛛。
で。顎デカすぎて、何か咥えとるみたいやから♂。たぶんね……。
「いやデカすぎやろ〜、ここのアリグモ!」
「「えっ?」」
「……え?」
ボーゼもえすとも蟻やと思とったらしい。擬態大成功やね……。
とか何とか、混乱しとる俺らを尻目に。アリグモくん(仮称)がはっさくに近寄る。
んで、はっさくは頭の上に触手出して、ミジンコみたいな形に変化させとる。そのミジンコ(?)の尻から、液体の球が……
「アブラムシやと〜……?」
ミジンコやない、農業害虫や。見つけ次第殺らなきゃ……!(使命感)
さておきアリグモくん、アブラムシ(?)の尻舐めとる。そんな所まで蟻に似せんでもええやろ……。
「カク、カクカク」
「きゅい〜。きゅいきゅいきゅい……」
で、はっさくはまたスライムグミがっついとる。毎回毎回よぉ〜やるわ、ホンマ……。
……ん !?
急に暗なった。何の影……
「キィ、キィ、キィ!」
「カク !? 」
「「「ぬぉえ〜ッ !? 」」」
デカい鳥が降りてきて、アリグモくん咥えて飛んでった。
ボス鳥やない。小鳥を丸っこいまんま巨大化した、みたいなやつや。
「……きゅい?」
とりあえず、他の子らは無事みたいで何よりやわ……。
「……アッせや、【鑑定】!」
「「お前マジか!」」
《【鑑定】対象が遠すぎます》
……チッ。地を這わぬ生き物について。
◇
感傷に浸っとる時間、なさそう。
今度は左手、西側の茂みが騒がしい。
「フーッ、プゴプゴプゴ……」
猪らしき鳴き声と、何やら小っちゃい地響きが聞こえてくる。
とりあえず、大盾構えとこ……。
「ピャアァー !! プゴォォ」
出てった。普通に曲がりながら、こっち来る。
ほな……
「【受け流し】……どぅおおッ !? 」
「プゴォッ !? 」
重たい。けど頑張って左に流しよったら。
何か折れる音がした。
んで、受け流した猪の尻に、折れた矢が1本。それか〜。
猪はそのまんま、南東へ走ってってんけど。
……あれ? 地響きは別口〜 ??
「すんませーん、猪そっち行きませんでしたー?」
なんか地響きと一緒に、関西弁で聞き慣れん男の声するぞ。
しかも若手アイドルみたいな甲高い声や。誰〜?
……て思て振り返ったら、大小2人組の足軽さんや。弓矢持っとるゴブリンさんと、もう1人(?)、大柄な鬼さんの。
さっきの猪、追っかけとってらしい。
この大鬼さんが怖い。大柄なお相撲さんみたいな胴から、丸太みたいに太い両腕・両脚が伸びとる。
どう考えても体重そうな見た目やねんけど、きびきび動いとってや。
軽〜い地響きと引き換えに、な。
しかも武器は大鉈。アルミ缶みたいな太さの持ち手に、まな板みたいな刃ぁ付いとる。
これが……大鉈を振るう(物理)……!
怪力が過ぎるわ。何者…… !?
「向こう行きましたよ」
「さいですか。ありがとうございますー」
お2人は一礼して、すぐ走ってった。ボーゼが指した南東へ。
「今のは? ゴブリンさんと〜……」
「レッサートロールやな。物理特化」
「あ~、あれが……」
進化する時、選ばんかったほうや。あんなゴッツなるんか〜。
……「レッサー」やのに。
「それって進化したったら、さらにデカなる……てこと〜?」
「正解」
「マジか……体いわしそうやな〜…………」
「プゴァァァァァ〜ッ !! 」
とか言うとったら、小っちゃい断末魔が聞こえてきた。さっきの猪か……?
んで、地響きがこっち戻ってくる。
さっきのゴブリンさんと、猪担いだレッサートロールさんや。
「おぉ、おったおった……さっきはありがとうね!」
「いえいえ、どういたしまして」
ゴブリンさんが、またボーゼと喋りよってや。
「珍しい組み合わせやねー。君ら異人さん?」
「はい、よぉ言われます」
「ほーん……で? こんな所で何してんのん ?? 」
「探し物です」
ボーゼが声潜めて付け足す。
「『根の国』て国への出入り口がある、て聞きまして」
「ほうか、ほな手伝わせてもらお」
「「「……えっ?」」」
意外なお返事に驚く俺ら……に、ゴブリンさんは背ぇ向けて。
この狭い草原の真ん中へ進んで、二拍手一礼しよってや。
……ん !?
どっからともなく、白いモヤモヤが湧いてったぞ?
ひんやりしとって湿っぽい。霧か?
「えっ霧〜? 何で急に……」
「風も出てったなー、何これ……?」
とか言うとったら、視界が薄ら暗なった。
長〜い何かの影が、俺らに落ちとる。
思わず振り向いて見上げたら、石造りの立派な鳥居が、そこにある。
そのすぐ下で、ゴブリンさんが言う。
「さっきのお礼や。ちょうど去ぬとこやさかい」
ついて来! て言わんばかりに手招きしながら。
◇
ゴブリンさんらについてって、鳥居をくぐる。
景色が一変した。
「「「……何ここ?」」」
終わりの見えん、長〜い下り階段や。森の中に、急に地下への階段が出てきた。
でも前のお2人は、構わず下りよってや。
仕方ない、行くか――――
3分ほど下りたかな? 階段の入り口が見えんなった辺りで、えすとが声出した。
「なんか階段上がってない?」
「「……あれェ !? 」」
ホンマや、下りよったはずの階段、上がっとる! いつの間に〜 !?
……て思ったとこで、正面に光が見えた。
あ、空の色か。んでまた鳥居やな〜。
どないなっとんの、ここ……
◇
階段上がりきったら、また森ん中に鳥居や。
鳥居くぐったら、ほのかな醤油の匂いと、壁みたいな熱気が押し寄せた。
「うわ暑ー!」
「ぴすぅ !!? 」
「ふす……」
蒸し暑い。明らかに湿度上がった、ムッワァ〜来た。
えすとや兎らが騒ぐわけや。
「……ん? なんか絵面変わった ?? 」
「「へ?」」
今度はボーゼが疑問を述べる。
……なるほど。何とな〜く周りの解像度が上がって、ちょっと渋カッコよく見える。
ただしボーゼだけ、イケメン度1割増し。
……気のせいか?
《「根の国」に入国しました》
通知まで来た。ちょお待て、情報多いて〜。
……て思とったら、レッサートロールさんがボーゼに声かけよる。
「なぁ坊主、力比べせん?」
「アホかお前、街着いてからにせぇ! ……儂ら街戻るけど、どないする?」
んで、ゴブリンさんがツッコミ入れてから、俺らに聞いてきた。
ほな相談のお時間!
「どないしょ、着いてく?」
「「ほなそれでー」」
「OK.」
はい終了。易きに流れるは人の常〜。
あと、“次の街行かないと、またイースからやり直し”とかなりそうで。それは困る〜……
「ほなご一緒させてください」
「「お願いしまーす」」
「はいよー、ほな行こか。 ……あ、この先“猪注意”ね」
ありがとうございます〜。
お読みいただき、ありがとうございます m(_ _)m
次回更新は4/1(水)頃の予定です。根の国ってどんな国?
【追記】一部加筆/修正しました
(2026/03/21)




