七話 輪廻転生
ぐへへ
「……ほーう、あれが今世の奴かのぉ〜。うむ、いつの世も、うぬは可愛いのう‼︎ 魂の色も……うむ、純白じゃな」
木にぶら下がり、偉そうに人に評価をつける少女――鬼丸は、にっこりと笑いながら葛葉を見ていた。律や五十鈴と話し合いながら、魔物の素材集めをしている。
「……五百年も掛かってしもうたなぁー……ん? なんじゃ?」
遠くを眺め、鬼丸は深々と息を漏らし、呟く。そして一瞬置いて、自分の頭を叩き始めたのだ。自分の頭を叩く威力も、常人が喰らえば木っ端微塵になるほどの威力なのだが、鬼丸の頭はほんのちょっと揺れるだけ。そんな自傷行為を繰り返すこと一分。手を止めて、腕組みをしながら目を瞑る鬼丸は、カッ! と急に瞼を開けた。
「わしの知らん記憶がある……。なんじゃこの記憶は、わしの知っとる記憶とは齟齬が生じとるな」
先程までのアホ面は消え失せ、今この場に居るのは自身の最愛の人物の大切な記憶が改竄されていることへの怒りが溜まり、逆に頭が冷え、冷静になっている鬼丸しかしない。
「ま、確かに今世の葛葉は女体じゃが……」
振り返り、葛葉の顔を見つめる。
整った美少女の顔に、艶がありモチモチしていそうな白い肌。紺色の髪は膝の裏まで届くほどの長さで、太陽の光によって煌びやかに、美しい淡い光を反射している。細い四肢に、決して大きくは無く小さくもないパーフェクトな胸。そして目を疑うほどに露出された、無駄にムラムラさせてくるエッチぃ背中。今すぐ抱きついて胸に顔を埋め、全身を舐め回したいと思ってしまうほどに、美しいのだ。
「やはりうぬはわしの伴侶にふさわしいのぉ‼︎」
手をワキワキさせ、鬼丸は天を仰ぎ、いずれ来る邂逅の時を切に願うのだった――。
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驚きの真実!