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十話 いい性格してる鍛治師ちゃん!

街で見たら五度見はしそう。

「……リリナっ!?」

「律? どうかしたの?」

「……あ! い、いえ。その……私の防具作った人がこの名前だったんですよね……」

「……なるほど」


もう一度言うが、葛葉と律の防具は肌の露出が多い。日本でこんな格好ができるところは、コミケか家の中くらいだろう。(注、個人の感想です)


律のは作った人物の趣味だろうが、葛葉のは緋月が金に物を言わせ作らせたものだ。千佳は悪くは無い。


(そういや、リリナって人の名前の看板なのに……なんで千佳さんが経営してんだ?)


それに律の装備を作ったと言うのならば、それは極東に居ると言うこと。まさか、自分の店ほったらかして遠いところで鍛治師やってるなんて、まさかそんなね。


「んま、今この店にいる人はそう言う趣味の持ち主じゃ無いからね……まぁ現金な人だけど」


金には目がない人なのは確かだ……大金出されてこの服作ったんだから。

まぁ大金払って作ってもらっただけあって、無駄に着心地もいいし、日常的に使えるし、戦闘時と非戦闘時の切り替えが簡単なのも高得点だ。防具店の扉の取っ手に手を掛け引くと、カランカランとドアベルが鳴り響き、数秒して店の奥から千佳が出てきた。


「あ、葛葉ちゃん……とパーティーメンバーさん達かな?」

「私の新しいパーティーメンバーの、律と五十鈴です」

「……ふむふむ。緋月から聞いてたけど……どうやら君達も緋月の好みに合いそうだねー」


残念なことに二人も緋月に目を付けられてるっぽい。

てか、あの人は美少女だったら見境なくこうな為、街に出て犯罪を起こさないかの方が心配する。そんなこと言ったら絶対「えぇー‼︎ 葛っちゃんが……ボクの心配を……?」とかいう反応しそう。苦笑を浮かべ、遠くを見つめる葛葉に千佳がそっと近づき……。


「――っ!?」

「おぉー……やっぱいい反応」

「や、やめて下さい」


スーッと人差し指で、丸見えの背中に優しくなぞるように上から下へと動かしできたのだ、ついついビクンッとなってしまった。


「ふふ……。それで、今日は何しにここへ来たのかな?」

「……全く。……今日は五十鈴の武器を作りに来たんですよ……」


不機嫌そうに眉間に眉を寄せ、語気を強めて葛葉が言う。律がオドオドし、千佳があははーと言った表情をし、五十鈴が……五十鈴は武器に夢中になっていた。


「武器だね。オーダーメイドは高いけど大丈夫かな〜?」


指をチョキチョキとさせ、にししと言った、微笑みを浮かべ吹っ掛ける額を考えているであろう千佳に、葛葉は必然的に嫌な予感がした。側から見れば微笑ましい光景だが……その実、何フェルになるか気が気でない。

読んで頂き、ありがとうございます!

クエストの報酬金はかなり高いので、オーダーメイドでも楽勝です!

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