六話 美少女の裸体は同性でも興奮するはず!
美少女にチヤホヤされたい人生でした……。
「はぁ〜生き返るぅ〜」
湯気が立ち込める大浴場。そこには葛葉たった一人だ。ので思う存分のんびりとゆったりと浸かって居られる。
最近は体を酷使し過ぎて居たからか、湯に浸かるだけで疲労がまろやかに溶かされていく感覚がする。大怪我をしたとしてもスキルで治せる、という発見は葛葉唯一のチート能力と言えよう。
だが、その強力な反面、今使えるのは五回程。成り上がるって言っても、この状態じゃそう簡単には強くは成れないだろう。スキル頼りなっている気がする。特訓で戦闘技術を上げなければ、この先強くなる事は叶わないだろう。
「チート能力が欲しかったな〜」
湯の中で足を伸ばし、ん〜と唸りながら伸びをする。自分の持ってるスキルもデメリットがなければ、まぁまぁチートなのだが……。
やっぱり、メリットばっかのチート能力が欲しかった。
「はぁ〜ウィンチェスターもあの戦いで壊れちったし……また部品を造って、一から作んのだる〜」
そう、先の戦いで葛葉はショットガンを使っていた。残念ながら、あのメイドに真っ二つに斬られたが。大部分は木製だとは言え、まさか銃身をも真っ二つとは。
「あれがレベル差か……」
あの時の絶望感は、きっと計り知れないだろう。近代兵器でもある銃を――ショットガンを――真っ二つにして、飛んでくる散弾を全部斬り落とすという……もう存在が異常だ。
でも、この世界では普通のことなのだろう。
この世界は、主人公が「あれ? また僕、なんかやっちゃいましたwww?」という世界じゃ無いのだ。
「……現代兵器ももしかしたら無力なのか」
もう無理じゃね?
ほんとに諦めたくなる。成り上がるなんて夢物語なのかも知れない。だが、スキルのおかげでLv.4とは渡り合える。まぁ、きっと真の姿――メイド姿――の方は、Lv.4以上だろうな。
「でも、魔王軍幹部の手下と戦ったんだ……Lv.2は近付いたんかな?」
不確かだが、最近は同レベルの魔物と戦っても、どこか余裕を感じてしまう。
もしかしたら、Lv.2にもうそろそろ上がるんじゃ――⁉︎ 葛葉がそう思い、湯から勢いよく出ると同時。ガラガラという音と共に、二つの影が浴場のタイルに映される。
「葛葉さーん、お背中洗いましょうかー?」
「……葛葉様、私も手伝います」
「……が、眼福だわ」
律と五十鈴の――美少女達の全裸姿を見れて――裸体を見て鼻血こそは出なかったが、頬を紅潮させ独り言の様に呟いた。
読んで頂き、ありがとうございます!
皆さんも美少女の裸見たいですよねー。