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TS化転生っ娘は、ちょっとHな日常と共に英雄になるため、世知辛い異世界で成り上がりたいと思います!  作者: んぷぁ
第六部 五章——少し過激な過激バトルスターティン!——
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四話 助かる為に

 葛葉は悔しさで胸がはち切れそうになった。無力な自分に、救えない自分に。


「ははは、健気だなぁ……。けど、そんなん許されるわきゃねぇだろ‼︎」


 そう言うとジャックはリーニヤの頭を踏み付けた、何度も何度も何度も。

 するとリーニヤの頭から血が流れ出す。それは瞬く間に大きな血溜まりを作った。


「やめろッ‼︎ 殺すぞッ‼︎」


 葛葉がこれ以上ないほどの殺意を込めて叫ぶが、ジャックはやめることはなかった。

 それからしばらくして、ジャックは踏みつけるのをやめた。リーニヤの身体はピクピクと小さく痙攣する程度で、ほぼ瀕死だった。


「……どうして、どうしてこんな……」


 非道なことができるのか、葛葉のそんな疑問も男達の凶悪な笑い声に掻き消されてしまう。

 下半身丸出しの男がリーニヤの顔の上にかがみ込み、その汚い肉棒を口に捩じ込んだ。

 それを皮切りに一斉にリーニヤに群がる男達。リーニヤの身体を道具のように扱い、ただ自分の快楽のために汚していく。


(……)


 そんな光景を三十分ほど見せられた葛葉の心はすでに、感情を失っていた。

 残ったのはリーニヤがどうなるかの心配のみ。


「まだ生きてるな? けど、もうこれは使えねぇなぁ」


 ジャックは白濁液に染まったリーニヤを汚物を見るような目で見てそう口にした。

 まだ息はしているが、その息は虫の息だった。


「おい英雄、最後のチャンスだ、情報を吐け。そしたら俺だけはこいつの命だけは補償してやる」


 そんな提案をジャックは葛葉に突きつけた。が葛葉は即答しない、いや理解しているのだ両者の為の提案に見せかけた一方的な提案。

 例え情報を吐いたとしてもジャックはリーニヤを殺す、吐かなければリーニヤを殺す。

 こう言った場面で人質が僅かにも助かる可能性があるのは……。


「クロエ様は」


 葛葉がその言葉を吐いた時だった、リーニヤが弾かれたように上体だけを起こして首を振った。


「屋敷、南館の3階……に、居るはず。そして力は……全属性魔法に、Lv.4相当の潜在能力(ステータス)……」


 必死に顔を横に振るうリーニヤのことは見えている、だが、葛葉は情報を吐いた。

 ジャックは不気味な笑みを浮かべて、リーニヤの髪を乱暴に掴み葛葉の下まで持ってきた。


「よかったな、オナホ。感謝しろよ? 英雄に」


 最低な呼び方をしジャックは葛葉達に背を向けこの部屋を、今度こそ去っていこうとした。そんな時だった、


「じゃ、ジャックさん! こ、こいつらはどうします?」


 小汚い男がジャックへそう尋ねたのだ。


「あぁ、用済みだからなぁ。お前らの好きにしろ」


 ジャックは少しだけ悩み直ぐに答えた。好きにしろ、と。それを聞き届けた男達は目の色を変えて葛葉達を見やった。

 だがリーニヤと葛葉はそんな事が起きているとは知らずに、葛葉は


「ど、どうして、話したんですか⁉︎ お嬢様が……!」

「……」


 リーニヤから非難を受けていた。

 それもそのはず、リーニヤは自分を犠牲にしろと葛葉に言っていた。なのに、葛葉はそれを破り情報を吐いた。非難されて当然なのだ。

 葛葉は俯かせていた顔を上げて、リーニヤに謝ろうとした、その時だった―――。

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