表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
638/753

四話 じゃあ挿入ね(9mm口径をマガジンに)

 ―――自己紹介が終わると早速、葛葉にはメイドとしての修行が待っていた。

 紅茶の正しい淹れ方や、クロエヴァの後ろを歩く時の歩幅や速度、目線は一定でキョロキョロはしないなど。身だしなみを常に整え、メイド服には皺がつかないように心掛けられた。

 そんなこんなしていると、時間は既にお昼時となっていた。


「も、もう無理ぽよ、依頼キャンセルしたい……」


 弱音を吐き机に突っ伏する葛葉をアキが優しく背中を摩ってくれる。アヤカは相変わらずゲームで、ヒバナはクロエヴァの昼食の準備をしに行っており、シオンは窓ガラス越しに空を眺めていた。


「頑張って下さい! 最初が踏ん張りどころですよ!」


 励ましてくれるアキのみがこの場では唯一優しい。


「がんば〜」


 と形だけは優しくしているが、ゲーム機を弄ることに夢中で目すら向けないアヤカ。

 葛葉は小さくため息を吐いて伸びをした。

 メイドの仕事はまだまだあり、今まで葛葉が(こな)していた仕事は午前の分で、次からは午後の仕事になるのだ。


「あの〜午後って何するんですか……?」


 午後に仕事があるとしか聞いていなかった葛葉は、耳や尻尾をフリフリと揺らすアキに尋ねるのだった。

 アキがその葛葉の問いに反応し、より一層嬉しそうに尻尾を振り、葛葉の問いに答えた。


「簡単ですよ! 特訓です!」

「……へ?」


 アキの予想外の言葉に葛葉は気の抜けたような声を漏らしてしまった。


「特訓……?」

「はい!」


 眩しいほどの笑顔に葛葉が顔を腕で覆うと同時、今まで一言も発していなかったしシオンが口を開いたのだ。


「私達はクロエ様を護るメイド。日々鍛錬して、いつでもクロエ様を護るのが私たちの存在意義」

「そ、そこまで……⁉︎」


 シオンの言葉に葛葉は驚きを露わにした。

 葛葉は「特訓……? 特訓かぁ……」と二日連続で行われる特訓にとほほと口にして、葛葉は太ももの何もないホルスターに手を添え、『創造』を使った。

 すると一瞬で左脚のホルスターにナイフが収まり、右側のホルスターには拳銃が収まった。


「わぁ〜凄いです凄いです! 今のなんなんですか⁉︎」


 葛葉が午後のためにスキルを使ったことにアキが驚き興奮気味に詰め寄ってきた。

 押しにはあんまり強くない葛葉が「えっと〜」と困惑していると、


「―――本当に今のはどうやったの〜? それに……これグロック26だね? ちょっとあっちのお部屋でお話ししなぁい?」


 葛葉の側でしゃがみ込んではスカートを捲ってホルスターに収められている銃をマジマジと見て、アヤカはほほうと顎を摩り、ナンパ師みたいな口調で葛葉の手を取るのだった。

読んで頂きありがとうございます!!

ちなみに葛葉のパンツは今回は白です!

面白いと思って頂けましたら、ブックマークと評価をお願いします!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ