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十五話 昨日の夜はお楽しみだったもんね……///

すみません、遅れました

 欠伸をしつつ歩いていた葛葉の背中に抱き着いてくる何者か。

 葛葉がうんざり顔で背中に抱き着いてきた何者かの、大層ご立派なアホ毛を掴んで背中から剥がすし前に持ってくると、


「もぉ〜相変わらずぞんざいなんだから、ボクは優しい方が好きだなぁ……夜の方もね」

「夜なんてないですし、適切な扱いだと思いますけどね」


 パッとアホ毛を離し緋月の言葉を全否定しながら、葛葉は手を握ってこようとする緋月と、手での激しい攻防戦が繰り広げられた。


「朝から鬱陶しいもん見せつけよって……‼︎」

「鬼丸様、ここでは絶対にやめて下さい」


 金棒を取り出し緋月の脳天をジーッと見つめ、一撃で殺そうとする鬼丸を、五十鈴か羽交締めで止めていた。

 そんな光景に見慣れてしまった律。そんな律はメイド服を着替えるのが許されなかったため未だにメイド服だ。


「早く着替えたいです……」


 自分の格好をみ見て、律はため息と共にボソッと呟いた。

 結構漏出の多いメイド服であり、律はずっと赤面している。スカートもちょっとした風で捲れ上がり、かなり際どいパンツが公衆の面前で「こんにちは」をしてしまうのだ。

 緋月の趣味であろうガーターベルトのおかげで多少、パンツは隠れ見えにくくなっている。


「葛葉さんはスリット……。五十鈴さんのは……あれはなんで言えばいいんでしょうか……?」


 ふと五十鈴の服を思い出し、ムムムと悩み始めた律。

 五十鈴のメイド服は、脇や横乳、胸元、腹部が露出していた。それ以外は普通だった。


「鬼丸さんは……」


 鬼丸の内面や凶暴性とは全く正反対のゴスロリのようなデザインであった。完全に緋月がバカにして作ったのだろうとことが、簡単に想像出来てしまう。


「こんな服装で護衛とかできるんでしょうかね……」


 トンデモメイド服集団とでも言われそうな服装で、ちゃんと護衛ができるのか、律は乾いた笑みしかつけなかった。

 一番露出が少ないのが葛葉というのも、律の頭を悩ませる一因だった。緋月なら全裸か、度を越した際どさの服にしそうだったが。


「―――ん〜。りっちゃん、君今失礼なこと考えてるね?」

「え、わっ!」


 そうやってずっと考え事をしていた時だった、突然横から声が掛けられたのだ。

 律が驚きその声の主の方へ顔を向けると、そこには先程まで葛葉とイチャイチャしていた緋月が、ニンマリ笑顔で律の顔を覗いてきていた。

 バッと顔を葛葉に向けると、葛葉はどうやら今度は鬼丸に詰められていた。嫉妬心むき出しの鬼丸に。


「え、あ、その〜。……しゅびばぜん、だからどうか裸踊りだけは……ッ‼︎」

「りっちゃんの目にはどう映ってるの、ボクって」


 シクシクと泣きながら律は土下座し、咄嗟に思い付いた緋月のしてきそうなお仕置きから逃れようと、必死に頭を下げるのだった

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