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四話 奇襲

めっさ久しぶりの投稿ですね!

「―――あれ、お母さんどこか行くの?」

「ん〜そうよ〜、今日のお夕飯は〜お赤飯にするつもりだから〜買い出しにね〜」

「だから違うって!」


といつまでも擦ってくるカナエに、カナデが声を上げた。そんなカナデと違って葛葉は、「あははー」とから笑いを浮かべて、後ろからの鋭い視線に冷や汗をかいた。

キュッと葛葉は繋いでいた手の力を強めた。するとルナが疑問符を浮かべながら葛葉の顔を覗いてきた。


「そ、それじゃカナデちゃん、ここの村の案な―――」


葛葉がそう言おうとした時だった、轟音が鳴り響き視界のあちこちで火柱が上がったのだ。


「な……」


カナデも律も五十鈴も、皆んな目の前に急に現れた火柱に絶句した。

青空には数多の真紅の球体が降り注いでいた。

それだけ見れば隕石かと思えるが違った。なぜならその球体は、森の外から放物線を描いて降り注いできているのだから。


「……え、な、なんですか……これ」


突然のことに皆が口を開けて呆けている中、カナデが一人ゆっくりと火柱が上がる村の中央に歩き出してしまった。

目を丸くし信じられないと言った表情で。


「カナデちゃん……。―――っ⁉︎ 伏せて!」


葛葉がトボトボと歩き出すカナデの背中を眺めながら名前を呼ぶが、カナデは返事も振り向きもしなかった。

その直後だった、葛葉がふと目線を空に向けると、真紅の球体がこちらに降ってきていたのだ。

咄嗟に葛葉はルナを抱き寄せ家の中に飛び込んだ。そして皆んなに聞こえるように大きな声でそう叫んだ。

するとカナデが自分の位置と母の位置を入れ替え、五十鈴が盾を構えて、律がカナエの元に行き伏せさせ、鬼丸が金棒を取り出そうとした。

だがだが真紅の球体は無常にも、一直線にこちらに向かってくるのだった。

そして耳を劈くようなけたたましい轟音が、家の外から聞こえ、衝撃が来ると同時に家が崩れるのだった。


「―――報告! 砲撃魔法が全弾命中しました!」

「ヒヒヒッ! そ、それは僥倖。なら第一第二第三部隊は即座に進撃して下さい、相手は酷く混乱しているでしょうからね。あ、我々の部隊が森に入ったら砲撃はやめて下さいね」


森を隔て少し離れた場所に臨時的に設営された指揮所。そこには何千という魔族の兵士が臨戦状態で待機しており、並みの兵力では刃が立たないだろう。

歩兵兵力六千、魔導兵力130と破格の兵力だ。たった一つの村を落とすには。


「奇襲とは……品に欠けるな」

「フヒヒッ、脳筋は戦略というものを知らんですからね! 奇襲が最も、自軍に被害を出さずに相手へ甚大な被害を出す作戦なんですよぉ?」

「そんなものに頼っているからヒョロイのだ。肉を食え、体を鍛えろ、戦場で戦え。それが一番だ」

「馬鹿なんですか……」


アニムスの作戦に不満があるみたいなヴィルトゥス。見た目通りの二人なためか、考え方が根底から違うのだ。


「全く……いいですかハゲ頭。これを見て下さい」

「おい、今何つった」


一言余計なことを言いつつ、アニムスは目標が居る村の周辺が記された地図を指した。

そこには村が森に囲まれていることしか記されていなかった。


「堂々と森を歩けば、知的有利を取られて……例えあなたの隊だとしても死人は出るでしょうね〜」

「何だと?」

「そこまで馬鹿なんですね〜。いいですか? 確実にターゲットを殺したいのなら、奇襲が一番なんですよ」


馬鹿相手は疲れると息を吐きつつ、アニムスはそう持論の結論をヴィルトゥスに言うのだった―――。

読んで頂きありがとうございます‼︎

自分やることがいっぱいで大変ですね〜。ですが不定期とはいえとにかく早めの間隔で投稿していきたいと思います!

面白いと思って頂けたらブックマークと評価をお願いします‼︎

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