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六話 緋月に1000万ダメージ!

遅れてすいません!

「……あれ、馬車の護衛は?」

「んー、クエストの内容が変わりましたね」


竜車なら護衛をしなくても問題ないのだ。なんせ竜が引いているのだ、そこらの魔獣は襲って来ないに決まっている。

山賊だとかの連中も、竜車には近付かない。理由は単純、地竜は御者の言うことは絶対に聞くのだ。

たとえば御者が地竜に「賊を殺せ」と言ったならば、躊躇なく殺戮してくれるのだ。

だから護衛は必要ないのだ。(地竜のレベルの平均が4以上なのもあって)


「で、ですが運ぶ物資は多いので積んだり降ろしたりするのを手伝ってもらうなら〜……?」


鬼丸が「アホくさいのう」と呟き帰ろうとし出した時、パンとカナデが手を叩いてどうにかして引き止めようと、しだしたのだ。

あれこれ理由を述べるカナデに、葛葉が怪訝に思い緋月に一つ尋ねてみた。


「……緋月さん」

「ん? どったの?」

「物資を運びに行く村って……?」

「ん、あー。そっかそっか、葛っちゃん知らないよねー」


緋月は葛葉の問い掛けに一瞬だけ疑問符を浮かべたが、すぐに何かを察したのかウンウンと首肯をしながら葛葉に向き直った。

そしてグッと親指を立ててニッコリと微笑み、


「これから行く村はカナデちゃんの生まれ育ったとこだよ!」


とそう言うのだった―――。



「―――行ったか」

「あ、葉加瀬。終わったのー?」

「あぁ、とりあえずはね」


竜車が南正門に向かうのを見届けながら、振り返していた手を下げると、ギルドの入り口前に居た緋月の隣に、ギルド内から出て来た葉加瀬が立ち並んだ。

最後の最後まで、律が手を振っていたのと緋月も振り返して居たのだ。


「……どうかした?」


葉加瀬がいつになく静かな緋月を訝しみ声を掛けてみると、フルフルと拳に力が籠っており。爪が食い込みすぎて血が出るんじゃないか、と心配しそうになってしまう。

拳には漫画とかである怒りマークが浮き上がっていた。


「ひ、緋月?」


周りもその異様なオーラを出す緋月に、先ほどみたいな雰囲気が再びでき始めた。

今の緋月は国一つ滅ぼしそうだ。


「実はね……葛っちゃんの小指にね、指輪が嵌められてたんだよね」

「…………ん? それだけ?」


長い話になるのかと身構えた葉加瀬だったが、実にくだらなくてどうでも良い話らしい。


「絶対にアイツだ……‼︎」


静かに押し殺しながら殺意の籠った声で、あの馬鹿(鬼丸)のことを思い出すのだった。

読んで頂きありがとうございます‼︎

緋月はですね、葛葉のことには人一倍敏感ですからね。葛葉のことに関しては博士ですからね。

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