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七話 ウザ絡みの代償

生足って……凄く良い……!

―――それから数十分後、箒で床に落ちた埃を集めていると、玄関の開く音が聞こえてきたのだ。


「五十鈴かな」


そう思いながらリビングの扉を眺めていると、鬼丸が大きな欠伸をしながら入って来たのだった。


「む〜? なんじゃ、掃除かのう?」

「おかり、鬼丸」


鬼丸は扉を閉めてからテクテクとソファーの下まで歩いていき、ボフンと倒れてから、ゆっくりと顔をこちらに向けてきてそう訊いてきた。

止めてた手を再び動かして、葛葉は掃除に取り掛かる。素っ気ない葛葉の反応に、ムッと鬼丸が表情へ変えて眉を寄せた。


「なんじゃ〜……葛葉よ、冷たいぞ⁉︎ わしらの愛はもう消えて無くなったのかのう⁉︎ う〜シクシク、シクシク」


バッとソファから飛び起きて、葛葉の足下に駆け寄ってだる絡みする鬼丸は、精一杯嘘泣きをするのだった。

が葛葉にはあまり効いておらず、まーた始まった、くらいにしか反応されていなかった。


「鬼丸〜、掃除の邪魔ー」


脚に抱きついてくる鬼丸を振り払おうと、脚を振らしても落ちない鬼丸に、僅かだが怒りのボルテージが上がっていく。だが鬼丸はそれに気づかずに、だる絡みを続けてしまう。しかも器用に、初級の水魔法を扱って擬似的な涙を流しだした。


「およよよ、およよよ、わしは遊び相手じゃったのか! 妾じゃったのか……!」

「はぁ〜、鬱陶しいと本当に嫌いになるよ〜?」


ついには頭を抑えて深くため息を吐き出す葛葉。

鬼丸に放った言葉は語気が強く、葛葉の脚に抱き着いていた鬼丸は顔を上げて、葛葉の顔を見た。

なんら問題はない、ただいつもよりちょっと違う表情。だがその表情を見てるだけで泣きそうになってくる。


「お・に・ま・る〜?」


グギュギギギと異質なそんな擬音が聞こえてきそうな程、葛葉はニッコリ顔で拳を握り締めていた。


「ご、ご堪忍は……?」

「するわけないよね?」


涙目になりながら鬼丸は一筋の希望を手繰り寄せようとしたが、その希望という名の蜘蛛の糸は切れてしまった。

そして間髪入れずに、葛葉の全身全霊の拳が鬼丸の頭頂部へと直撃したのだ。

瞬間日常生活では聞かない物凄い音が響き、ドタンと鬼丸が倒れる音が屋敷から鳴ったのだ。鬼丸の顔を見てみると、白目を剥いていた。


「まったく……」


最近の鬼丸はだんだん緋月よりもだるくなってきた。

何が原因で何故して来るのか分からないが、どうしてかここぞとばかりに葛葉へと絡んでくるのだ。


「―――ただいま戻りま…………何があったんですか?」

「あ、おかえり」


床に丸まりながら転がって、チュパチュパと親指を咥える――気絶したがすぐに目を覚ました――鬼丸を眺めながら、たった今帰ってきた五十鈴が葛葉にそう尋ねるのであった―――。

読んで頂きありがとうございます‼︎

私も葛葉のスベスベで艶があって色白の生足に抱き着きたいです! 鬼丸よそこを退け、俺が抱き着く。

最近、後書きが気持ち悪いって? 大丈夫ですよ、仕様が暴走してるだけなので。

面白いと思って頂けたら、ブックマークと評価をお願いします‼︎

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