表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TS化転生っ娘は、ちょっとHな日常と共に英雄になるため、世知辛い異世界で成り上がりたいと思います!  作者: んぷぁ
第四部 一章——激戦の後の静かな日々&律とのイチャイチャ編——
319/750

十九話 お話と一世一代の

なぁんの一世一代なんでしょうかね!

「…………そんなに心配しないで、律」


ふと葛葉が顔を上げて、微笑みながら後ろへ振り向いた。その視線の先には、パジャマ姿の律が不安そうに葛葉のことを見つめていた。


「で、ですが……!」

「大丈夫だから」


律は見ていた、聞いていた、知っていた。

葛葉が無理をしているのを、葛葉の背中にはいつも重荷が載っていることも、葛葉の放つ声が苦しそうなのも。

葛葉は嘘をついている。誰の得にもならないし害にもならない、そして自分でさえも何も得ず損をする嘘を。


「葛葉さんは、まだ! 辛い思いをするんですか……⁉︎」

「…………私が【英雄】である限りずっとね」


律の問いに、葛葉は淡々と答えていく。あの時、確かに吹っ切れた。

だがそれまでだ。葛葉は淡々と【英雄】としての使命をこれからこなしていく。


「葛葉さんだけが……辛い思いをするなんて、私には耐えられません! 私は―――……」


なぜなら、自分はあなたが好きだから。そう口から出掛かってしまい、急いで口を塞いだ。

その覇気に、葛葉は瞠目した。今のはどんなに鈍感だといえ気付くだろう。(ライトノベルの主人公でなければ)


「そっか……そうだったんだ。…………ねぇ律、私のことどう思ってる?」

「え……えぇ‼︎」


律の想いに気が付いた葛葉が、にししと微笑みを浮かべ口に手を当てながら律に聞き始めた。

その顔はまさに小悪魔のようだ。律は、葛葉の問い掛けにボッと顔を真っ赤にして、「あ、あぇ、えぁ、うぇあ?」と上手く声が出せなくなっていた。

目をぐるぐるとさせて、混乱しまくる律を見て、葛葉は小悪魔のような微笑みをさらに浮かべた。


「す……すっ……! しゅきです!!」

(あ、噛んだ……)


葛葉の猛口に耐え切れなくなり、律は目を瞑って勢いよくそう言ったのだが、盛大に噛んでしまった。

するとカァーっと好調していた頬が、さらに真っ赤になってしまった。瞑っていた目を開けると、うるうると涙が浮かんでいた。


「…………殺して下さいぃ〜!」


心の内がバレ、一世一代の告白を噛んでしまったのだから、これ以上ない生き恥だ。

ポカポカと葛葉の身体を叩きながら、律はそう泣きついてきた。


「ごめんごめん、律が可愛かったからさ……。でも、そっか、そうだったんだね」


律の両肩に手を置いて、ポカポカと殴ってくる律を離して、葛葉は目を和ませた。


「そうか……律が、私のことを気に掛けてくれるのは、そう言うことだったんだね」


それは律に限ってのことじゃない、五十鈴も鬼丸もそうだ。


「じゃあさ、律。……それに五十鈴」

「……っ?」

「―――気付かれないと思ったんですが」


そう言いながら暗がりから出て来る五十鈴に、律はいつからそこに⁉︎ と思ってそうな顔で驚くのだった。

読んで頂きありがとうございます‼︎

ここはすき焼きって行った方が良かったですかねw?

律はやっぱり一番最初に攻略されるキャラが会いますね!

面白いと思って頂けたら、ブックマークと評価をお願いします‼︎

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ