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TS化転生っ娘は、ちょっとHな日常と共に英雄になるため、世知辛い異世界で成り上がりたいと思います!  作者: んぷぁ
第四部 一章——激戦の後の静かな日々&律とのイチャイチャ編——
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十七話 巫女無双

何もなかった……‼︎ 本当はあったんですがね

「う! うぅ……ごはん……」


葛葉に指摘され律は悔しそうに、目の前にある料理に手を伸ばしてしまう。だがバッとその伸ばした手を、片方の手で抑え、食べたい衝動を必死に抑え込む……ような事をし出した。

そんな律を、葛葉と五十鈴は微笑ましそうに眺めていた。そんな時だった、


「―――ッ!」


非常に微かだが、地面が揺れたのだ。

この世界に来て地震には一回も遭遇していないし、今の揺れは地震と言えるほど強くなかった。


(…………二人は気付いていない)


相変わらず変な事をしている律と、それを引いた目で見つつ食事の手を再び動かす五十鈴。

地震ではない、だとしたら魔法か……。いや地面を揺らすほどの魔法は、爆裂か爆発魔法が多い。

例えその二つを撃ったとしても爆音が聞こえてくるのは当然なはずだ。なのに、揺れだけ。

地震でも魔法でもない、とすると。地面を揺らすほどの怪力の持ち主が"何処かで地面を強く殴った"の方が納得がいく。


(この街で怪力…………あっ)


葛葉の考察は当然の答えに帰結した。

この街において最強といえる人物達は三人、緋月と葉加瀬、そして鬼丸。

あの二人が単独で戦うとは考えられない、ならばもう一人であるこの場に居ない者が怪しい。


「……また何かしてるのかな」


はぁ、とため息を吐き頬杖をしながら、葛葉は窓の外を眺めながら、この場に居ない鬼丸に思いを馳せるのだった―――。




「―――砲撃魔法準備っ!」


指揮官がそう指示を飛ばすと、側に控えていた魔法兵達が魔力を練っていく。

だがその間、目の前ではタンクやアタッカーが次々と犠牲になっていった。襲い掛かる二人を地面に埋め、弓兵の矢を人差し指で弾き、挑発スキルを使うタンクを金棒で潰す。

圧倒的なまでの力の差に、この場にいる全員が、いつ戦意を喪失してもおかしくは無かった。


「……てッ―――‼︎」


指揮官の合図とともに六属性の魔法が放たれた。放たれた魔法は、目標が同じなこともあって六属性が混ざり合ってしまった。

威力を増した魔法は、そのまま鬼丸へ直撃する瞬間だった。


「――なっ⁉︎」

「う、嘘だろ……」


六属性を束ねた魔法は鬼丸が手を小さく振るった程度で遥か空の彼方へ方向を変えたのだった。

それを魔族の兵士たち同様に眺めていた鬼丸は、ふんと鼻で笑い、目には目を歯には歯を理論で自身の魔法を発動させた。


「……終末に芽吹く火の種は全てを灰燼に帰す。故に、愚か者どもにどうか慈悲と送火を、業火を以て聖火と成す。天道への道を示せ【燎原ノ火】」


無詠唱でも魔法が使える鬼丸が、長ったらしい詠唱を言い終わり腕を伸ばした。

そして鬼丸以外の全員の目線が一点に集まった。

その一点とは鬼丸の人差し指の先だった。小さな緋色の球体が静止していた、だが直ぐに動き出し地面へと落ちてくのだった。


「……終わりかの」


緋色の球体は地面に付くと同時に、魔族の兵士たちに燃え移り一瞬にして灰にした。


「む? 誰じゃ?」

「―――ボクだよ、ボ〜ク」


敵が灰となって崩れ去る中、鬼丸は背後に現れた膨大な気配に気が付いた。そして鋭い眼光を向けながらその存在に声を掛けた。

すると木の陰から出て来るのは、緋色の髪の少女―――緋月だった。


「なんじゃ、うぬか」

「まったく〜こんな夜に騒音はやめてよねー?」


はぁ……っとため息を吐いて目頭を抑える緋月が、乾笑いと共にそう言ってくる。いつもは緋月の方が誰かさんの目頭を抑えさせているのに。


「聞こえんじゃろ?」

「高レベルの冒険者には聞こえるの! ボクなんか耳元で聞こえてる感覚だよぉ」


目頭の次は両耳を手のひらで抑え、苦虫を噛み潰したような表情でぼやいてくる。

そんな身振り手振りが多い緋月を鬼丸はジトっと見てからハッと鼻で笑って目を背けた。

読んで頂きありがとうございます‼︎

はい、二日連続で宣言した時間を余裕で過ぎてしまい面目ないとはこの事かと実家することができました、今日この頃皆さんはどうお過ごしでしょうか?

私はと言うと、書き置きしておいた本文が消えたことにハラワタが煮えくりかえりそうです!

面白いと思って頂けたら、ブックマークと評価をお願いします‼︎

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