表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TS化転生っ娘は、ちょっとHな日常と共に英雄になるため、世知辛い異世界で成り上がりたいと思います!  作者: んぷぁ
第四部 一章——激戦の後の静かな日々&律とのイチャイチャ編——
312/746

十二話 不穏な翳り

予告した通りです。 明日からは通常に戻ります。

ギルド職員が出ていってから、数分続いたギルド長室の静寂が、葉加瀬の立ち上がる音によって破られた。


「……どう思う?」

「どう思うと言われてもね……。端的に言うと、あり得ないとしか」

「だよね……」


カップにコーヒーを注ぎ入れながら、緋月の問い掛けに葉加瀬は答え、ポットを静かに置いた。

その間緋月は真面目な顔で、机に両肘を立てて寄りかかり、両手を口元に当てていた。


「一応聞くけど、ちゃんと死んでたんだよね?」

「あぁ。医師立ち会いのもと、いやと言うほど調べたさ。そして主な死因が心臓への刺し傷だった……生きてる可能性なんて無い、医師もそう断言していた」

「……ヴァーンにそう言った魔法、スキルを所持していた形跡も無い……というかまず、ヴァーンはスキルも、魔法も何一つ持っていなかったもんね」


そう。葛葉が戦ったあの強敵は、スキルを何一つ所持していなかったのだ。

この事は、鬼丸に頼まれてヴァーンのことを調べた時に、初めて知ったことだ。


「……でも、奴隷商の依頼を受ける数日前から、何回も魔道具店に出入りしている情報もあった。……うちのギルド職員は優秀だね〜」


あの戦いから三日ほどしか経過していないが、ギルド職員の中でも更に優秀な、諜報部に調べさせてみた結果、ヴァーンの不穏な行動があったことがわかったのだ。


「そんな優秀な部下に、自分の仕事を丸投げするって……」

「優秀ゆえかな!」


葉加瀬の苦言にも、緋月は顔色一つ変えることなくスラスラと言い訳を宣う。

そんないつも通りの緋月に、葉加瀬はもうため息すら出ないと、手を振るのだった。


「けど、ヴァーンの死体が消えたのは少し面倒臭いね。蘇生魔法で生き返されたら……」

「厄介な敵になるだろうね」

「どうにか死体を回収しないと、ね。あの子には休む時間が必要だ」


椅子を180度回転させて、窓の外に広がる青空を見上げて、最愛の葛葉の顔を思いながらボソッと呟くのだった。

読んで頂きありがとうございます‼︎

無能力であそこまで強くなるってカッコいいですよね!そういうキャラは大好きです!

面白いと思って頂けたら、ブックマークと評価をお願いします‼︎

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ