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TS化転生っ娘は、ちょっとHな日常と共に英雄になるため、世知辛い異世界で成り上がりたいと思います!  作者: んぷぁ
第四部 一章——激戦の後の静かな日々&律とのイチャイチャ編——
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十話 ベンチでランチ?

タイトルは気にしないでください。

「はい、ど〜ぞ〜。……これ終わったら、仲良く話そうね!」

「終わります? この数」

「クリスマスまでには」

「不吉ですよ……」


団子の入れられた容器を受け取り、屋台から離れようとした葛葉達に羽衣は声を掛けた。

が羽衣の発言に、葛葉は長蛇の列を一瞥して羽衣に訊くと、羽衣はこれから戦場に行く兵士のような面で、そう言うのだった。


「クリスマス休戦があると良いですね」


羽衣の発言に苦笑していた葛葉は、気を取り直してそう言い返しながら、律と共に屋台を後にした。

その道中も、律は葛葉の手に持っている容器の匂いを嗅ぎながら、目を輝かせていた。


「……律。そんなに見てなくても団子は逃げないよ?」

「いえ! もしかしたら逃げるかもしれません!」

「……このすばじゃあるまいし」


あの世界では野菜が動くが。

その後しばらく歩いていると、子供達が遊んでいる公園の前を通り過ぎようとして、ふと手に持っている団子を見てから一拍置いて律へ顔を向けた。


「……ここで食べる?」

「はい! 食べましょう食べましょう!」


パァーっとにっこりと笑顔になり、律は小走りで公園の中にあるベンチの下までダッシュする。

わんぱくな子じゃ……と元気な律を見ながら、葛葉はそう思ってしまう。律とは同い年だが、元気さが全く違う。


「葛葉さーん!」


ベンチに腰掛けた律は、隣の空いている所をポンポンと叩いて、葛葉のことを手招きする。

葛葉は微笑みながら、歩くスピードを少し上げて律の隣に腰掛けた。


「極東に団子はないの?」

「あるにはあるんですが、こんなに色とりどりではなかったですね」

「へぇ、どんなのがあったの?」

「全部白かったですね……中にあんこが入っていて、甘くて美味しいんです!」


懐かしそうに思い出しながら、律は葛葉の問いに答えていく。

律がこの街に来てから、どれくらい経っただろうか。

借金取りに追われながらも、どうにかこの地にやってきたのも、もう随分前に感じる。


「はい、律の分」

「ありがとうございます‼︎」


律のみたらし団子を手渡して、葛葉は膝の上に荷物を置き、容器を開けた。

きな粉と三色団子、どちらから手をつけようかと思ったが、きな粉はここで食べると大惨事になるかもしれないからそっと、蓋を閉めてから脇に置いとくのだった。

ふと隣を見ると、律がみたらし団子を美味しそうに食べている、口元を少し汚しながら。


「どう? 美味しい?」

「はい! すごく美味しいです!」


葛葉は、律の食べっぷりに微笑みながら、幸せそうに食べる律へとそう聞いた。美味しそうなのは、火を見るよりも明らかだったが。

読んで頂きありがとうございます‼︎

律のことはわんぱくな犬とでも思って下さい、想像しやすいので。

面白いと思って頂けたら、ブックマークと評価をお願いします‼︎

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