三話 欲望に忠実に!
今日は少なめです……。
するとポンポンと掛け布団を叩きながら、ニンマリ顔で律に手招きしながら、含み笑いを浮かべる。
「葛っちゃんと添い寝出来るなんてそうそう無いんだからさー!」
「え、え〜っと……」
律もしたく無い訳ではない、というか凄くしたい。出来るなら、葛葉と添い寝を物凄くしたい。
だがそれをしてしまっては、葛葉に嫌われてしまうのではないかと思ってしまうのだ。
「わ、私は〜……」
指先と指先を突かせ、目を魚のように泳がす律。そんな律を、緋月は心底おもしろそうに眺めて居た。
そんなこんなしていると、
「―――うぅ〜ん」
「あ、ヤバ!」
「あぇ⁉︎ あ、あわわわわ!」
葛葉が唸り声を上げながら身体を動かし始めたのだった。緋月は直ぐに気配を消すが、律は慌てて何処かに隠れようと必死になるのだった。
そして律は最終的に焦りすぎてゴミ箱に隠れようとして居たところで、
「うぅ〜ん……? 律ぅ?」
「ひゃ、ひゃい⁉︎」
半目を開いている葛葉に声をかけられてしまった。
「……………………あ、あの?」
だが声を掛けられるだけで何も言われずに、ただ時間が過ぎるだけだった。
「く、葛葉さ―――」
「―――おいで……?」
今の葛葉さんは寝惚けている、と律は電撃が走るように、一瞬にしてその考えに至った。なぜっていつもの葛葉なら、微笑みながら掛け布団を上げて、自分の懐に誰かを誘うなんてことを絶対にしないからだ。
「え、でも……えぁ……そ、そんな……」
キョドりモゴモゴと口籠らせながら、律は何度も葛葉の布団の中と地面を交互に見やった。
断ろうかと思ってみても、やはり滅多にないことだ。ここで断ってしまったら、もう次は無いかもしれないのだから。
だから、律は自分の欲に忠実に、葛葉の布団の中へ入るのだった―――。
読んで頂きありがとうございます‼︎
ぐへへぇ、かわゆい女の子と一緒に布団入りたいなぁ〜……ハッ! 何かに取り憑かれてました……。
今日は少なめなので、明日は出来れば多めにしようと思います!
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