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八話 上司が最悪な人なら、扱いはこう!

えー上司がこんな人でもこんなことしないでください。

ギルド長室、緋月が噴き出した鼻血は綺麗に拭かれており何語もなかったようになっている。そんな部屋の中は異様な光景が広がっている。


「ふむふむ、薬莢はかなりの物だが肝心の中身がねぇ」


机の上には分解された銃弾が置かれており口径別に並べられている。薬莢を細部まで隅々観察した葉加瀬は、次に中身の火薬やら何やらを確認する。


「まだダメですか〜?」


頭を抑え、葉加瀬とは反対の先に座り唸る葛葉。手元には葉加瀬のノートパソコンが置かれており、縦断の仕組みと書かれたwikiが開かれていた。


「……ねぇ」

「ここをこうすればもっと良くなると思うがね」

「ま、また作らないと何ですか⁉︎」

「……返事がない、ただの屍のよう――」


緋月の声掛けに意を介さない二人を見て、緋月がジト目で呟こうとした瞬間。パンッ‼︎ と乾いた音がギルド長室に響き渡り天井に弾痕が出来、煙を上げていた。

ギギギと弾痕がある方を見る緋月。そして撃った当の本人は、


「ふむ、九ミリ口径はいい感じだね。ガバメントもちゃんと作動してるし」

「ほんとですか!?」

「ちょ、ちょちょちょちょい」


顔が青ざめ、葉加瀬へ視線を向ける緋月。Lv.9の緋月が顔を青ざめ、汗をダラダラ流している理由は、


「は、葉加瀬さん⁉︎ い、いいいいい今のは、さ、流石に……!」

「あれ、居たの? 緋月」

「あーほんとですねー。全然気付きませんでしたー」

「絶対嘘だよね!?」


葉加瀬が撃った弾は緋月の耳スレスレを通っていたのだ。そしてまだ耳の先が熱い。これがズレてたら確実に死んでいただろう……。


「いや〜気付かなかったよ」

「嘘! 絶対嘘でしょ!」


まだ棒読みを続ける葉加瀬に、緋月は文字通り手も足も出ない状態でプランプランと揺れながら、大声で行ってくる。


「ぼ、ボクはこれでもギルド長なんだけど!? なのに何この扱い……」

「えー? 同一の部下ではあるけど、私の大切な部下にこんな格好をさせて大通りを歩かせる人を、どんな扱いしてもいいでしょ?」

「…………すぅー、すいませんでした」


葉加瀬の最後の言葉が止めとなり、緋月が観念し深呼吸をしてから下げられない頭を下げた。そんな一部始終を見ていた葛葉は苦笑を浮かべ、絶対に葉加瀬さんを怒らせないようにしようと、そう心に固く誓うのだった――。


「――さて、じゃあそろそろ下ろすか」

「……てか、何この縛り方?

「絶対に抜けられない亀甲縛り」

「だよね!」


絵面完全にエロ漫画だ! と葛葉は目を光らせて緋月の下を、肉食動物の如くウロウロと周っている。


「早く解いてー、これ結構痛いんだよ!?」

「はいはい、じゃ――」


と葉加瀬がロープの紐を切ろうとして立ち上がった。と同時にブチン! とう言う音と共にロープの紐が切れた——。

読んでいただき、ありがとうございます!

言うて物語進んで無くない? と思っている今日この頃です。日本の男なら有言実行しなくちゃ、いかないとですよね!

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