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十四話 対人戦!

絶対分かりにくい説明だと、自分でも思うんですよねぇ〜

煙から抜けると目の前には、ほぼ半壊状態の建物の入り口があった。葛葉は、ホルスターから銃を抜き、そしてそのまま突撃した。

した瞬間。葛葉の眼前に現れた一筋の白光。葛葉は咄嗟に反応して、顔を狙って来ていたその白光を間一髪で避けた。正確には顔というより、目を狙って来ている感じだが。

そして体勢を崩した葛葉は、またスキルを行使する。『創造』するのは、なんだかんだでお世話になっている、閃光手榴弾だった。安全ピンは既に抜いてあり、後は投げて床に転がすだけだ。


「――そうはさせません!」


そう声が聞こえると同時に死角からの斬撃がやって来た。このままでは首と胴が真っ二つになってしまう。だがそれは『想像』での、無理矢理に体勢を整えることで事なきを得るのだった。そして、立ち上がった葛葉は手榴弾を床に転がした。


「……今」


そう葛葉が呟くと、目の前が光に染まる。そしてキーンという、鼓膜が破れたのかと思うほどの、痛覚が耳にやって来た。

だがそれも『想像』で対策済み。制限とデメリットがらなければ、間違いなくチート級のスキルなのだ、こういったことも可能だろう。銃を胸元で構え、三発ずつ前方後方に撃ち込むと、直ぐに三回、キンキンと銃弾を弾く音が聞こえて来た。


「……ん、摩訶不思議な物を使いますね」


煙を刀で振り払い、葛葉の手元を見ながら、少女が目を細める。鋭い眼孔に、葛葉はジリッと後退ってしまった。次の瞬間、パッと忽然と姿を消した少女、葛葉が建物の中を隅々まで見渡すが、少女は何処にも居ない。


「……――っ⁉︎」


それはほぼ奇跡にも近い事だった。反射的に、葛葉は腰に装着したナイフの鞘から、ナイフを引き抜いて、前に突き出した。

そして一瞬の間も置かずに、ナイフから火花が散り、強い衝撃が腕を伝播してきた。更に、ナイフで軌道を逸らした刀が、葛葉の腕を少し裂いていったのだ。


「……っつ」

「今のを受け流すなんて……!」


痛みに表情を歪める葛葉に、少女は少々瞠目していた。

完全完璧なる不意打ちだったはずだ。自身よりもレベルが高くないと、受け止めることも、避けることも出来ないはずだ。それなのに、目の前の少女は受け止めるでもなく、避けるでもなく、受け流したのだ。


「……予想以上に、次代の【英雄】と呼ばれるに相応しい方でしたか」


刀を鞘に納め、少女は咳払いして、葛葉の事を見る目を改めるのだった。世間では葛葉はかなり有名だ。なんせ、魔王軍幹部をギルド長が来るまでその場に留めさせ、最強の鬼こと鬼丸を相手取り辛勝だが見事勝ったのだから。

だがこれを真に受ける者はかなり少なかった。それもそうだろう、なんせ魔王軍幹部を留めるという事は、互角に戦ったという事だ。鬼丸もそうだ、辛勝とは言え勝ちは勝ち、かつて最強と謳われた巫女が、負けたのだ。

分かりやすく言えば、ドイツの戦車レオパルト五台に大日本帝国陸軍の九七式中戦車――略称チハ――一台が面と向かって戦うような物だ。(だが、チハたんは屈強な大和魂に全身を守られており、例え海軍の最高傑作である戦艦大和の主砲を撃たれたとしても、大和魂がそれを跳ね返し、その三十二倍の威力の攻撃を相手に与えるのだ)

それくらい有得ない話なのだ。


「し、師匠〜。助けは無しですか⁉︎」

「当たり前です、無事でしょう?」

「……ひ、酷いっすよ〜」


葛葉の直ぐ後ろで、脇腹に一つ、腕と肩に一つずつ、血を滲ませる銃創が出来た好青年が、怪我をしたというのに冷たい少女に涙を湛える。

自分でやっといて何だが、かなり痛そうだ。


「……あなた達は、一体何者なんですか?」

読んで頂きありがとうございます‼︎

ミリタリー好きではないのですが、まぁご勘弁の程をほど!

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