十六話 スイーツは呪文が無いと召喚で来ません!
はい、これはスタバに行ったことがない馬鹿が、偏見と稚拙な考えで書いたものですので、ドラえもんのような暖かい目で読んでくれると嬉しいですね……。
「――葛っちゃん葛っちゃん!」
「……」
屋敷を出てから葛葉達は、早速デートを始めていた。緋月はデートが嬉しいのか――それとも葛葉が進んでデートに誘ってくれたのが嬉しいのか――ずっと上機嫌で、葛葉の前を歩いていく。
葛葉の手を引っ張る、そんな緋月の姿が葛葉には妹のようにも見えた。いや、側から見ても妹と姉と言った光景だ。
「ここ! ここで食べよ!」
「…………パフェ? ですか」
緋月が足を止め、キラキラとした目で見上げるのは、一軒の店だった。葛葉も視線を向けると、ガラスの向こうにはファミレスのような空間が広がっていて、客の多くが女性と子供みたいだ。
客達はパフェをスプーンで頬張り、幸せそうにして笑顔を咲かしていた。
「ほら、行こうよ!」
「はいはい」
また手を取り、葛葉を引っ張り店の扉に手を掛け微笑む緋月に、葛葉は苦笑してしまう。こんなたりでも、ギルド長なのだ。
「いらっしゃいませ〜」
店内に入るとちょっとした喧騒に包まれ、カチャカチャと言う食器の物音が周囲から聞こえて来る。感覚的にはコルトンやララポのあれだ。といっても、まぁそんなに広くは無い。
「二名様ですか?」
「そうで〜す」
店員さんが入って来た葛葉達を確認すると、すぐに声を掛けにやって来てくれる。そして人数確認を済ませて、二人分の席へ案内してくれた。
この街の飲食店――いや、全てのお店のサービスは何処となく、日本のお店のサービスと似ている気がする。店員一人一人が、お客様に満足してもらえるように、と言った意識を持っているのが、ひしひしと感じれる。
「ご注文がお決まり次第、お声を掛けて下さい。それでは、ごゆっくり」
店員さんはそう言うと綺麗にお辞儀をして、他の接客をしに行くのだった。
「……本当に異世界なのかな」
「こればっかりは〜ボクらのせいじゃ無いからね〜」
この街を近代日本化させた人が、秘書な人がなんか言ってる。
「そんなことより! 何食べる⁉︎」
「私、甘いのはそんなに……ん?」
葛葉はそんなに甘いのは好きでは無いのだ。
緋月が取ったメニュー表には文字が書かれており、その横に金額が書かれていた。色々な名前のパフェがあるようで、この店はどうやらパフェ版のスタバみたいだ。呪文を言わないとパフェが食べれないなんて。
「じゃあこれで」
「お、いいね〜。じゃあボクこれ〜」
葛葉は、商品名のみのメニュー表で唯一気になったのを注文した。名前だけではどんなものなのか想像がつかない商品名だった。
てか……結構遅いけどこの世界パフェもあるんだ。
「すいませーん」
「はい! ご注文は?」
「えーっと『ジャンボミラクルブルーベリークリーミーハニーレモンクリームパフェ』を一つと〜。あと、『スモールスタァリースカイタンジェリンオレンジストロベリーミックスサマークリームパフェ』を一つで!」
(前言撤回、こんなのスタバにすら無いわ)
当たり前である。
読んで頂き、ありがとうございます‼︎
普通に呪文でありそうですね! スタバには一回も行ったことないんですが、これ程じゃなくても長いんですかね?
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