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十七人目
ようやくだ。ようやく。
「次!畑中!」
「はい!」
名門、江古田高校のユニフォームを握りしめて私はその場で泣いてしまった。
「お前さ、あれはダメよ?」
「すいません!」
「まぁ、わからなくもないけどね?三年最後の夏。後輩にどんどん出番を奪われていく。そんな中レギュラーに選ばれた嬉しさは」
「えへへぇ」
はっきり言って私の世代はハズレなんだと思う。でも、諦められなかった。
「本当におめでとう!ライバルとして鼻が高いぞ!」
「ありがとう!花ちゃん!」
うちの高校は部内でランキングをつけてその上位10名にユニフォームが配られる。花ちゃんは11位。私は9位だった。
「ところでさ、ずっと話したかったことがあるんだけど……」
「何?」
「そのユニフォーム、寄越しなよ」
「え?」
次の瞬間、私は車道に突き出された。




