【6】レッドフィーアVS英雄神
神界の主要人物、下界の者達が嘗て第1回武闘会があった場所に集まった。超巨大なスクリーンもあり、来れなかった者には、映像配信される準備が整っていた。
全てを見渡せる場所に設置された神座に英雄神が座っている。
英雄神の右には側近のソール。
英雄神の左には側近のルドラ。
皇后の両脇にはリコとピン。
後ろには大天使2人がいる。
壇上が1つ下がった所には親族が神達の両サイドを守っていた。
その状況は美しかった。
そんな中、英雄神が言葉を発した。
『今日皆に集まってもらったのは他でもない。
そこにいるレッドフィーアの最終実技試験だ。
といっても、今回は勝つことが合格基準ではない。
制限時間15分。
この時間、1人でも立っていられたら合格とする。
レッドフィーアよ、闘技場に上がれ!お前達の対戦相手は俺だ。』
その瞬間、闘技場は勿論、世界中が大歓声に包まれる。
『相手は俺だからな、最初から全力で殺すつもりで来なければ潰すから。
どんな手でも使ってよい。
秀光、同化の状態で本気で来てもいいぞ。
悪いが全部知っている』
英雄神がゆっくりと壇上を降り、闘技場に降り立った。
世界中から健汰コールが巻き起こる。
『さぁ、子供たちよ……何処からでもかかってきなさい』
秀光はバレていた事に驚いてはいたが、直ぐに冷静さを取り戻し紅羅真と同化しフルパワーになる。
直感で分かったのである。
目の前にいるのは、優しい父ではなく化け物だと。
とんでもない殺気を健汰は放っていた。
アルテも直ぐに竜化しビバルも全力モードに入った。
一瞬静けさが訪れた時に、物凄い衝撃音が会場全体に鳴り響く。
秀光の音速のスピードで殴った拳と健汰が受け止めた時の音であった。
全力の拳を健汰は指1本で止めていた。
間髪入れず背後からビバルが攻撃するも、またもや指1本。
上空からの音速突撃も強めの吐息で押し戻される。
『おいおい、それが本気か?
だとしたら、あり得ない弱さだぞ。パパがっかりです。
報告と全然違うではないか。
相手が俺だからと言って遠慮することないんだぞ。
最初に言ったよな?殺すつもりで来なければ……死ぬぞお前ら』
そういって、健太は1割の力で秀光の腹を殴りビバルに裏拳をしアルテを蹴りあげた。
秀光は踞りそうになりながらも必死で耐えていた。
『倒れたらもう立てない……強すぎる……
これが唯一無二の神……
それでも、俺はこの人の血を受け継いでいる。
勝てなくても引く訳にはいかない!!』
『おっ?覚悟を決めたか、秀光。そうだ、来い!
ビバルとアルテもそんなもんじゃないだろうが!』
『アルテ、連携攻撃しよう……
俺たちは機動力で掻き回し、秀を援護だ!』
覚悟を決めた若武者達が、形振り構わず攻めてきた。
『あんた達の子もいい動きするじゃない。
妾も混ざりたくなってきたわ』
『まさか、アルテにあんな一面があったとは……
ソール、ビバルも恐ろしく強いな』
『うむ、いつの間にあんなに逞しくなったのか……全員合格になってほしいものだな』
『そうですね。秀光……頑張りなさい。
その圧倒的な強さの人が貴方の父上よ』
目眩ましも読まれておりビバルとアルテは親の前まで吹っ飛ばされ気を失った。
『アルテ……よう頑張った……休んでおきなさい』
『ビバルも、あの化け物相手によくやった。
にしても、やりすぎじゃ!アイツは!』
『残すはお前だけだな、秀光。
残り3分。
まぁよく頑張ったんじゃないか?』
『うぉぉぉぉー!!!!神紅蓮攻撃!!』
健太が全て撃ち落としている間に背後に回っていた秀光は全力で顔面に蹴りを入れたが、ガードされていた。
【残り1分】
休むことなく秀光は攻め続けた。
その内、会場からは秀光を応援する声が増えだした。
『いけぇぇー!!秀光!!1発入れてやれ!!』
【残り5秒】
『おめでとう秀光、おめでとうレッドフィーア。君たちは合格だ。そして、我が息子秀光……これが俺とお前との格の違いだ』
【 タイムリミット 】
その瞬間、健太は秀光にデコピンをした。
秀光は母親のレインの所まで飛ばされ気絶した。
『秀光!!秀光、大丈夫なの!?……健汰……後でお話が……』
その瞬間、健汰は背筋が凍った……が気持ちを切り替えて健汰は言葉を発するのでる。
『見ての通り、彼らは耐えきった。
これより彼らを正式に神化する。
タイムリミット後のデコピンは俺からの愛情だが、後から俺は皇后に怒られるだろう。それが何より恐い!!』
会場は大歓声と大爆笑に包まれた。
これにて、試験終了となり各々自分の地に戻っていった。
新界の者は皆一緒に戻った。
まぁその帰り道で健太はレインに鬼のように怒られるのである。
そして、神界では儀式が行われようとしていた。
『アルテ!
君を神竜とする。
これからは神竜としてレッドフィーアの一員として職務に励め。
ビバル!
君を神の蜥蜴とする。
これからもレッドフィーアの一員として職務に励め。
紅羅真は既に神化してるので変わらんが、これからも秀光を頼むな!
秀光!
お前を武神とする。
これからは武神としてレッドフィーアを率い皆を先導して進んでいけ』
『承知いたしました!』
『ちょっと待ってくださいよ!名前!!リザードマンの扱いだけ酷くないですか!?』
『ん?あーまぁ他に思いつかなかったしなぁー。まぁいいじゃん。
じゃー秀光、頑張りなさい』
秀光率いるレッドフィーアは新たな任務に就いていた。
時にはバラバラの任務を、時には全員一緒に、どれだけ離れていようと、近くにいようと、彼らの呼称は変わらない。
人は彼らをレッドフィーアと呼ぶ。
そして、人は言う。英雄神の子は有能すぎると……
秀光編 完
これで秀光編は完結です。
あとは最終章を残すのみです(^ω^)
今少しお付き合いください☆
ありがとうございました(^ω^)




