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【1】ここはどこですかー!

 俺の名は戸河健汰(とがわけんた)、歳は30歳。

 働いてはいるものの明日の食事に困るほど貧乏人だ。


 周りの同級生は皆一様に結婚し子供を授かっている。

 皆、幸せそうに語ってくる。

 貯金もない俺には無縁の話だ。

 俺は現代では無価値な人間と言われ続けた。


 産まれた事が罪……母から言われた言葉だ。

 正確には、私の最大の罪は貴方を産んだ事……産んでごめんね……


 俺は別に犯罪もしてない。

 必死に生きてるけども将来が全く見えないだけなのである。


 俺には兄がいる。兄からは存在が恥ずかしいから近寄らないでくれと言われている。

 あー……何のために産まれたんだろーなー……と物思いに更けることも多々あった。


 ゴミ、クズと幼少期に言われ続けた結果、俺の心は歪み続けたのだろう。


 そんな俺はいつものように寝て起きて仕事にいくための準備をし、玄関を開けたら……そこは行商が建ち並ぶ町だった。


 目の前の光景は何かの見間違い?

 いや、寝ぼけてる?

 なんか悪いものでも食った?

 俺はその一瞬に色々なことを考えたが答えなど出ず、取り敢えずそっと扉を締めた。


『し、し、深呼吸しよう……』


 再度扉を開けても目に映る光景は変わらず、明らかに見慣れた光景は存在しなかった。


 『……どこだ!ここはー!!!!』


 そこに1人の?なのか、羽が付いた女の子が現れた。


『ほんとにきたー!

 建物も一緒に飛んできたみたいだけど、まぁいいっかー。

 えぇーっと、戸河健汰さんですよね?

 私、コッペといいます!』


 満面の笑みで言われたが、俺には今この現状が理解できてないので、そーっと扉を閉めた。


『え?なにこれ?世界レベルの嫌がらせ?

 いやいや、俺にはそんな価値ないだろ』


『ちょっ!ちょっとー閉めないでくださいよー。

 あーけーてーくーだーさーいー!引きこもりはダメですよー!

 モグラさーん!モグラさーん!』


『誰がモグラじゃー!』


『あ、出てきた。

 パンパカパーン!

 戸河健汰さん貴方はめでたく、無価値な人間から解放されましたー。

 これからは別の世界で存分に生きて、この異世界の英雄になってくださいね』


『えーっと、すんません。

 異世界って言いました?

 んーと、なにするの?

 それと、君はあれか?アホなの?』


『アホ!?全く失礼な人間なこと!

 一応わ・た・し・は妖精ですぅ!

 仕方ないから簡単に説明してあげるよ!

 この異世界では大きく別けて──────

【亜人】【魔人】【人間】【妖精】がいるのね。

 その四種族がずーっとずーっと戦い続けているの!

 仲が悪いの!

 世界は1つしかないから、この世界の支配者を決める為に……』


『ちょっと待った!

 俺……その展開なら秒殺されるよね?意味なくね?』


『話は最後まで聞きなさいよ!モグ河!』


『モグ河……

 ネーミングセンスよ……』


 『君は寝てたから知らないと思うけどこっちの世界に来る過程で神話級のスキルを身に付けまくったの!チートよチート!』


『へぇー。

 じゃーなにすればいいのか、簡潔に頼む。

 何だかんだ話長いから』


『じゃー簡潔に!!

 全ての種族を纏め英雄(王)になって!

 神でもいいよ!

 そう!神になって!!』


『どっちだよ!

 もういいや……じゃー冒険してればいいのか?』


『そうだねー……

 まぁそんな感じ、仲間でも探したら?

 友達作れる?』


 と、面倒臭そうに話すコッペ。


『おまえ、なかなかエグってくるな』


『ありきたりだけど。

 ギルドあるから、まずはそこに行ったら?』


『あーどうも雑な案内ありがとうごさいました。

 しかし管理人さんぶったまげるだろーなー。

 空間ごと無くなってるだろーし』


 と、まぁこんなドタバタな形で俺は異世界で暮らすことになった。

 別段、現代に思い入れもなかった俺は、異世界で生きることになってしまった事に抵抗はなかった。


ちょっとしたギャグ要素も入れながら

書いていこうと思います。(^.^)

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無価値と言われた人間が異世界では絶対必須でした

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