回想 訪問者
懐かしいな……。
久しぶりに出会った頃の夢をみた。きっと昨日王都から届いた手紙のおかげね。マリーさんに赤ちゃんが産まれたのだ。
ジェフさんとライラさんの家で過ごすようになった半年後、突然王都に住む娘のマリーさんがやってきた。手紙が来なくなったから心配して森まで来たそうだ。
「もう! 心配したのよ? 急に返事も来なくなって」
「ごめんよ、つい疎かになってたよ」
マリーさんは口を尖らせながらも久しぶりに会った2人は嬉しそうだ。
畑で収穫した野菜をキッチンに持って行ってる間にマリーさんが来たのだ。楽しそうに話している姿を見ながらもう少ししてから挨拶しようと決めた。せっかくの親子水入らずなのだ。それならばと今日使う野菜の下準備をしようとキッチンに戻ろうとした時マリーさんと目が合った。
「あら、あなたがリゼさんね。はじめましてマリーよ。父と母がお世話になってます」
「とんでもないです! お世話になってるのは私の方です」
ジェフさんとライラさんがいなければ生きて居たかも怪しいのだ。
「リゼそんなに緊張することもねぇ、マリーならお前の妹みたいなもんだからな」と後ろからジェフさんが歩いてきた。
いくらなんでもな発言にそっとマリーさんを見ると目をキラキラさせていた。
「いいわね! 私ずっと可愛い妹が欲しかったのよ!」
ふむ、どうやら私は妹のようだ……と思っているとマリーさんは更に驚く事を言い出した。
「父さん達ももういい歳だし王都に来て一緒に暮らしましょう! 新しい家を借りたの広くはないけど皆で住めるわ。また今回みたいに何かあったのかもって心配するのはイヤだわ。もちろんリゼも一緒にね!」
にこやかに笑う妹の目は本気だった……。