クレルへのプレゼント作り
家に着いて先ずはご飯にする。もうお昼も過ぎていて、腹ぺこだ。
バンさんにもらったパンを食べながらこれからの予定を決める。
クレルが帰ってくる前に、ソファーとベッドを作っておこう。花柄のスカーフがあったのでハサミと針を用意して布団から作るりはじめた。
長さは30センチもあればいいかなぁ、形を整えてわたを詰めるとふわふわのお布団とソファーのクッションの完成だ!
結構、生地余ったなぁ。
ワンピースでも作ろうかな。もう少し布があれば色んな模様の服が作れるんだけどな。次街に行ったら買おう。チクチクと生地を縫い合わせる……よし!
「いい感じに出来た〜! 」
ワンピースだし手直しが必要なら直ぐに出来るから大丈夫だろう。後は、ベッドとイスの枠作りだ。
ジェフさんが使い残した木材や釘が残っていたので、板をいくつかもらって形を完成させる。意外とうまく出来たので机も作ってみる。初めてにしては上出来だと思う。さっき作った布団とソファーのマットを敷いて完成だ。
「これでクレルがいつ帰ってきても大丈夫だね!」
集中していたようで辺りは薄暗くなっていた。
今日はとり肉入りのポトフにしようかなぁ、畑に行って野菜をいくつか籠に入れる。花もいくつか摘んだところで右手から魔力を使って水を撒く。
ふと見た空はオレンジ色に染まっていた。
――夕焼けって少し寂しい気持ちになるんだよね。
クレルも2〜3日で帰るって言ったんだからいい加減、感傷的になるの止めよう。
さて、張り切って美味しポトフを作るぞー!
気持ちを切り替えて家の扉を開ける。
「ただいま、リゼ。……みんな来ちゃったわ」
中には少し申し訳なさそうにしているクレルと沢山の精霊たちがいた。
「あなたがリゼさんね! おじゃましてますわ」




