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魔力について

 フラフラになりながらも、無事にジェフさんたちに会えたのはクレルのおかげだったようだ。

 どうりで野犬一匹にも会わなかったはずだ。


「ありがとうクレル」


「気にしなくていいわ、私を起こしてくれたお礼だもの」


 もしかしてペンダントの力は全部クレルの力だったのかな? ……という事は魔術具でも何でもないペンダントを握りしめながら野菜に話しかけていたのも、私のなりきり魔術師もどきもまさか見られていたんじゃ……。


「あの、クレル? 植物が大きくなったり水が降り注いだりってクレルの力なの?」


「えぇ、そうよ! 喜んでくれるかと思って……って何でそんな死んだ魚のような目をしてるのよ!」


 終わった……恥ずかしい。ペンダントの力を自分の力と錯覚してノリノリで「水よ!!」とか言ってた姿を見られてたなんて。緑の魔力を持ってるなんてクレルが言うから完全に勘違いした……きっと緑の窓って言ったんだ。緑の窓も持ってないけど。


「もう! 何を落ち込んでるのか知らないけど、リゼだって同じ事くらいできるわよ。緑の魔力を持ってるし、私の祝福だって受けたんだから」


 バッと顔を上げる。『緑の魔力』聞き間違いじゃなかったのか。


「緑の魔力ってなんなの? 私にも本当に使える??」


「もちろんよ。魔力はわかる?魔力は元素の集まりみたいなものね。元素は全ての根源となるものなの」


 私の表情で何と無く察してくれたのか肩を軽く上げると詳しく話てくれた。


「魔力がないと精霊は生きていけないし、植物も育たないのよ。そうなるといずれ動物も生きていけなくなるわ。世界に魔力があって全てが生きていけるの。魔力にも種類があってね、火・水・土・風が四大元素と呼ばれてるの。私たち精霊は魔力の塊みたいなものだから生まれた時から力が使えるけれど、人間は大気中の魔力と自分の中の魔力をかけ合わせて力を使ってるみたいね。リゼが魔法って言っているのがそれよ」


「クレルが使っているのは魔法じゃないの?」


「違うと思うわ。人間は私たちの力を精霊魔法って呼んでるの。それに自分の中の魔力を使うって感覚がないのよね。世界に存在する魔力を使える量が人間よりだいぶ多いから使う必要がないし、何より魔力の塊だから自分の魔力を使ったら命を削ることになりそう」


 確かに魔力を使って寿命が縮まるのはいやだ。


「それでリゼの緑の魔力の話ね。まず人間の大半は魔力を使えないわ。自分の中で魔力を作る事が出来ないのが原因ね、じゃあどうしてその二つに分かれたのか」

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