VS.ビッグラット
さて、このクソみたいな状況下で俺がとった行動とは。
「カチッ！(待つ！)」
これしか出来ないよなぁ
いやだってさ、こっちは骨が一本欠けたスケルトン。しかも今気づいたが、身長が155cm程の小柄なボディーで明らかに弱点な、赤い心臓？コア？が左胸に格納されている。武器は一番下の物と思われる折れた肋骨のみ。
対してあちらは五体満足エネルギッシュな巨大ネズミ。
勝ち目がない。そんな事を考えているといきなり地面に捨てておいた手紙が光だした。
光は性別不明の人形を形作り…
「すみませんでした！」
いきなり謝ってきた
「えーっとですねあまり長く話すとルールに引っ掛かるので簡単に説明します。混沌の神が結界を弄ったらしく、その結界あと30分程しか持ちません！しかもこれ以上弄るとこれまたルールに引っ掛かるので、伸ばすこともできません！重ね重ねご迷惑をお掛けします！代わりにこれから送るハズだった物を今送りますのと、一つチートとまではいきませんがスキルを贈らせていただきます。あっ制限時間が…」
切れやがった
取り敢えず混沌の神は許さないとして、一瞬にして膨れ上がったリュックを開けてみよう
・リュックの中身
サバイバルナイフ
ひのきのぼう
銀貨10枚
ゴブリンでもわかる！世界の人種
細めのロープ(10m)
伝説のひのきのぼうとサバイバルナイフは槍に出来そうだな、なかなかいいのでは…？
よし次はステータスだ
名前:ユーコ
種族:ビギナースケルトン LV1
生命力:6 力:15(10up) 防御:2 速度:7 魔力:4
スキル:図鑑 ビギナー 力
力:レベルを上げて物理で殴る ステータス:力が10上がる
これもいいな、確かにチートじゃないがすごく便利そうだ、さっきから力が入るのはこれのお陰か。
さて、そろそろベールが破れそうな気配を放っている。さっさと槍を作るか。
～10分後～
よし完成！これでいけるか？
ベールはもう限界とでも言うかのようにバリバリといった音を放っている。俺は右手に槍、左手に肋骨を持って身構えた。
ベールが破れる
「ギィィィ！」
コイツ予想よりも速い！なんとか転がるように避け相手を見る。
槍で突く
「カチチッ(こんのっ！)」
「ヂゥッ！」
当たった！が、そんな事気にしないとでも言うようにこちらに体当たりしてくる。
「カヂッ(ぐあっ)」
何本か肋骨が逝ったがスケルトンに痛覚は無いらしい、その体勢のままラットの目に肋骨を刺す。
「ヂッ！」
これには堪らずラットが俺の上から退く。
目には肋骨が刺さったままだ
「カカカッ(オラァ！)」
「ヂゥッ！？」
肋骨目掛けて槍をフルスイングすると見事に命中しラットは動かなくなった。
勝利！
