番外編「加納の師匠」ガイドブック 2
やっと完結しました。本当に今回ほど大番狂わせ的な章ってなかったなぁ、と感慨深いです。
また、私自身、人生観が転換してしまうような時期でもありました。そのため、更新がかなり遅れました。全く書かない月などがありましたしね。
あまりにも私自身が虚無的になってしまったので、その時点で何か活動することは難しくなりました。
この虚無感ですが、これは本若は全く持っていない、という設定です。
人間は意識の段階が変わってくると、そういった考えを持っていたことすら忘れてしまうそうです。もちろん、私はまだそういう段階にいたっていませんが、悟りとは違うんですね。
依存とか虚無とかそんなもの、次から次へと湧いてくるんだからなくなるわけないだろっって思いますか。
ところが、ある程度地道な努力で、近づくことは可能なんですよ。よく見回せば自分の近くにもたぶん1人ぐらいはいるかと思われます。世の中は自分の意識でできていると気づいている人々です。そういう人は人に注目されたい、とか、流行りに飛びついたりとかしないんですね。だから、とても落ち着いています。1人でいてもなんだか楽しいので、結果的に人に好かれるんです。
ただ、じゃあどうやってそういう境地へたどり着くのか、という話になると霊能力とか、すぴとかへ行く人がいると思うんですが、それはやはりそっちとご縁があった方だけですね。宗教とかも。やはり楽ですから、私も若い時は興味本位で飛びついたりしました。予想外に効かなかったんですが(笑)
私自身は人間ってただそのままの意識で自分が何を世界に見ているのかを気づくことによって、ある程度、人生を転換していけると感じています。
番外編の最後の方は、私自身の意識がかなり変わってしまったせいもあり、前半のストーリーと辻褄を合わせることが難しかったです。ただ、書き出した頃よりも本若のイメージは具体化することができました。私にとっても本若というキャラクターは想像しにくい、つまり今の自分の意識レベルでは非常に描きづらい人なので、そこにほんのわずかですが、近づけたのかもしれません。あとは、彼が勝手に動き出すのを待つ感じですね。
加納ですら、私の思考からは把握しきれない意識で生きている設定なので、本若は正直、どうしたものか……という迷いが常にあります。
ロイクも生活感は想像しがたいですから、そういう意味では難しいんですが、人物像としては二人よりは書きやすい。あとは今回、何度か登場してくれたしげさんや、村長、泰林なんかは反応がわかりやすいので、楽しく書けました。
さて、なんとタイムリーなことに英国では次男の方が王位継承権を仕方なく(?)離脱しました。まだ第三章が始まっていない中、なんかシンクロしてるなぁ、とは思います。私は英国王室には全く興味がないんですけどね……
ロイクを書いてると「こんな王子、どっかの王室にいるんかいな……」とあまりの破天荒さに自分でもあきれます。
なろうではもっとおかしなのいっぱいいるよ~っておっしゃる方が多いと思うんですが、いちおうこの話は現実に近い方で書いているので、あくまで現実にいそうな設定にさせてください。無双とか空飛んだとか、そういうのはないです。
ただ、第三章前に種明かしすると、こういう人物だからこそ鬱にならないんですね。人間は元々けっこう自分に対して残酷な生き物らしいです。「いい人でいなきゃいけない」病にかかっていますからね。本若はそれをわかっています。
だから、残酷に好き勝手できない自分にいらいらして酒飲んだりヤク中になったりするワケです。法律の縛りがあるから、人殴ったりもできないしね。それ気づくだけで、けっこう毎日ラクになりますよ。「ああ、自分てこんなに残酷な人だったんだ……」って気づくだけで、人に気を遣いすぎてエネルギーなくなっていた人とかは大復活します。
さて、現在次章を執筆中ですが、こちらも最後は大体決まっています。ただ、内容はもうどう転がるやらわからない……ロイクという王子が何をするかわからない人なんで。
やはりお金に困らない人というのはグローバルに何かをしでかすなぁ、と感じます。まして、次回はほとんど城の中での大騒動となるので、明歌たちも慣れない環境で右往左往……
次章ではわりと今まで脇っぽかった誠が活躍しますから、誠のファン(いないか)は楽しいかもしれません。
あと、次章では非常に重要人物で、私が明人並みに好きなキャラが初登場です。個人的にかなり好みなので、もうすでに番外のエピソードが浮かんで困っている(?)ぐらいです。
読者様の年齢がどのぐらいなのか、わからないので何とも言えませんが、ひょっとしたら皆様より年上すぎるかな。でも、気に入ってくれたら嬉しいです。誰かあててみてくださいね。次章はわんさと人が出てくるんで……