第71話 VSミノタウルス。
迷路を抜けると、中ボスの部屋だった。
部屋の手前にて、中ボスの姿をのぞく。
中ボスは、牛頭の巨人だった。
ギリシャ神話の時代から続く迷宮の名物。
「ミノタウルスだ」
「ちっ、ウン公のくせに、物知りですね」
職証君はそう言うと、中ボスの説明を始めた。
「ミノタウルス。
LV70。
HP1500。
力500。身の守り500。
素早さ150。魔力75。
言うまでもなく、超激強モンスターです」
「LV70……」とルルナ。
「HP1500……」とアゼレア。
2人は戦慄の表情を浮かべていた。
「力500……」
もちろん、邪盾ウンコシールドもビビっていた。
職証君は注意事項の説明を始めた。
「ミノタウルスは
盾無効化のスキルを持っています。
ミノタウルスの攻撃は盾をすり抜けます」
職証君は中ボスの説明を
以下のように、締めた。
「ミノタウルスは
『強い者』を優先的に攻撃します」
ウンコはガッツポーズした。
なぜならさ。
姫騎士ルルナ。
レベル50。最大HP475。力255。
姫魔女アゼレア。
レベル50。最大HP298。魔力255。
ウンコウン公。
レベル51。最大HP8。力1。
ぷぷぷ。
最弱で良かった。最弱最高。
しかも、
『盾無効化のスキル』を
ミノタウルスは持っているからさ。
ウンコは邪盾ウンコシールドとして
使われる心配もないんだぜ。
ヒャッホー!
ルルナは緊張した顔で、言った。
「私たちよりも強いですね。
王都に引き返しますか?」
アゼレアも緊張した顔で、言った。
「そうだな。
でも、旅費を損するのは嫌だ。どうしよう?」
2人は真剣に悩んでいる。
ぷぷぷ、お強い方は大変ですね。
ウンコは部外者なので、好き勝手に言った。
「ここまで来て、引き返すかどうかと悩むとは……
貴様ら、それでも姫騎士と姫魔女か!
情けない臆病ゴミ虫どもめ!」
ウンコに挑発された結果。
高貴なるルルナは言った。
「姫騎士として逃げるわけにはいきません」
高貴なるアゼレアは言った。
「私も姫魔女として逃げるわけにはいかない」
ルルナとアゼレアの真剣な目が物語っていた。
『もし、生き残れたら、ウンコを殺す!』
ぷぷぷ。
下等なる貴様らが、
偉大なるミノタウルス様に勝てるはずがない。
悲壮な表情で姫2人は前に踏み出し、
部屋の中に入った。
対するウンコはさ。
適当な表情で部屋に入り、寝転ぶと、
右手で股間をかいて、左手で鼻くそをほじった。
戦いが始まった。
いきなり、痛恨の一撃が放たれる。
「ぐぎゃああああああ!」
ミノタウルスの振るった巨斧が、
ウンコにクリーンヒットした。
巨斧で滅多打ちにされながら、ウンコは言った。
「なぜ、俺に攻撃が……?」
何食わぬ声で職証君は答えた。
「LVが51で、3人の中で1番高いからです。
ミノタウルスにとって、
『強い』の基準は『LVの高さ』です。
いやあ、うっかり言い忘れてました。てへ♪」
『てへ♪』じゃねえよ。
ちり紙野郎!
「た、助けて……ルルナ様、アゼレア様……」
ウンコはそう慈悲を求めた。
でもさ。
「さすが、LV70。全く隙がありません」
とルルナ。
「下手に攻撃すると、こちらがやられる」
とアゼレア。
結局、この下劣な姫どもはさ。
ウンコを殴り疲れるまで、
ミノタウルスを放置した。
そして、スタミナがゼロになった中ボスを
楽々倒しましたとさ。
ちゃんちゃん。
じゃねえよ!
クソ野郎ぉおおおおおおおおおおおお!




