第63話 邪盾ウンコシールド。
元気なアゼレアは言った。
「ウンコが先頭なのには、まだ理由があるんだぞ」
HP2のウンコは言った。
「なんだよ?」
超元気なルルナは言った。
「すぐにわかりますよ」
3秒後。
約3メートル先のT字路から、
真っ赤なワニが現れた。
ルルナが剣を構える。
「サラマンダイル。
姫騎士の私でも苦戦する激強モンスターです」
そうか。ルルナでも苦戦するのか。
じゃあ、ウンコの出番はないな。
サラマンダイルが灼熱の炎を吐いてきた。
ウンコは叫んだ。
「アゼレア、防御魔法を!」
アゼレアも叫んだ。
「ルルナ、防御だ!」
ルルナも叫んだ。
「はい、わかりました! 邪盾ウンコシールド!」
ウンコは再び叫んだ。
「がぐぎゃあああああああああ!」
ルルナのバカ。
ウンコを盾にして、灼熱のブレスを防ぎやがった。
ちなみに、取っ手は後頭部の髪の毛。
ちくしょう。鷲づかみにしやがって。
ハゲたらどうするんだ。
「無事ですか、アゼレア?」
「ああ、無事だ。ルルナこそどうだ?」
「私も無事です」
お互いの無事を喜び合うバカ騎士とケチ魔女。
ウンコは無事じゃないんだぞ!
その後。
姫騎士と姫魔女は2人がかりで、
サラマンダイルと戦った。
ウンコは心の中で応援した。
(ガンバレ! サラマンダイル!)
だが、力及ばず、
サラマンダイルは負けて死んだ。
無念だ。冥福を祈る。
薬草(21分の1)を使って、
邪盾ウンコシールドは修理された。
ウンコ一行は歩き出す。
5分後。
カチリ。
アゼレアがトラップを踏んだ。
ぷぷぷ、ざまあみろ。
慎重に歩いた甲斐があった。
くたばれや! ケチ魔女!
後方から、トゲトゲ鉄球が転がってきた。
鉄球の直径は、通路とほぼ同じ。
なので、回避不能。
ぷぷぷ。
これで、ルルナとアゼレアは死亡確定。
でも、ウンコは死なない。
『なかなか死ねない』からね。
最後に笑うのウンコだった。
「ヒャバババババババババ!」
ついに奴隷解放の時だ。
リンカーン万歳!
「きゃあああああああああ!」
と悲鳴をあげるアゼレア。
「きゃあああああああああ!」
と悲鳴をあげるルルナ。
2人は声をそろえて言った。
「「こういう時は……、邪盾ウンコシールド!」」
「ぎゃあああああああああああああああ!」
バカ騎士とケチ魔女は力を合わせて、
トゲトゲ鉄球を押し止めた。
ウンコを盾にしたから、
二人の当然ダメージはゼロだ。
「よかったです。みんな無事で」
とルルナは言った。
「ああ、みんな無事で何よりだ」
とアゼレアは言った。
ねえ……
『みんな』の中に、
絶対にウンコは含まれていないよね。
仲間はずれはよくないよ。
ウンコはイジメには断固反対。
絶対に許さないぞ。
クソ野郎。
あ、ちなみにウンコは今。
見るも無惨にボロボロなんだけどね。
血は一滴も出てないよ。
ウンコは特殊な身体でさ。
剣で切っても、槍で刺しても、血が出ないんだ。
というか、切り傷や刺し傷そのものができない。
剣も槍も、少し肌にめり込むだけ。
つまりね。
ウンコはいくら痛めつけられても、
ただボロボロになるだけ。
切断や内臓ポロリなど、有り得ないことなのです。
だから、この作品は全年齢向け作品。
良い子のみんなは安心して読んでいいんだよ。
でも、1つだけ忘れないで。
ウンコの痛みはリアルです。
皆さん、
ウンコの痛みがわかる人間になりましょう。




