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第58話 買い物1。

特別に10分間、

休憩をもらい、

俺はそれを王様と半分こにした。


5分間の爆睡を堪能した後、

城の入り口へと向かった。


そこには、

超ご機嫌なアゼレアと超不機嫌なルルナがいた。


「ルルナ、なんでお前がいんの?」


そうウンコが聞くと、


「ルルナは私の子分になったのだ。えっへん」

とケチ魔女。


「うう、私は高貴な姫騎士なのに。うじうじ」

とバカ騎士。


アゼレアいわく。

ルルナはウンコの所有権を賭けて、

再度アゼレアと決闘。


今度は平和的にポーカーで戦って、

負けたんだって。


「このロイスト馬鹿め!」


このアゼレア様のお言葉。

ごもっともだった。

 

ルルナのバカ。

最初の手札で

ストレートフラッシュが成立していてもさ。


ロイヤルストレートフラッシュを

頑なに狙い続けたんだって。

 

ちなみにさ。


ロイヤルストレートフラッシュの確率は

約65万分の1(超奇跡)


ストレートフラッシュの確率は

約7万分の1(普通に奇跡)


これ以上の説明は蛇足。


つまり、

ルルナの行いは、バカの極みである。


ここで、

ルルナのバカを象徴する迷言を伝えよう。


「だって、ロイストが一番カッコいいんですもん」


はあ、ギャンブルは感情的にではなく、

数学的にするものなのに。


まあ、そんなことはどうでもいいか。

バカに期待するのはもっとバカだからな。


それよりもさ……


「なんでルルナ、服が元通りなの?」

脱衣KOでビリビリに破けたはずなのに。


ウンコの問いに、ルルナは自慢げに答えた。


その答えが異常に長かったので、

要約すると以下の通り。


1)ルルナの衣服の名称は、姫騎士アーマー。

2)神話級伝説の激レア装備。

3)自動修復機能があり、

  どんなに破損しても、

  一晩経つと元通りになる。


ふむふむ。なるほど。


この情報を知り、俺は決意した。

圧倒的な、超魔王級の強さを手に入れてやる。


そして、

この萌えコス(エロゲー的姫騎士デザイン)の

ルルナを毎日脱衣KOさせるんだ。


もちろん、身体は傷つけずに、

服だけをビリビリに傷つける。


ウンコは野蛮な暴力には反対なのです。


自慢話を終えると、

ルルナはなおも自慢げに言った。

「どうです? すごいでしょ?」


「ああ、夢の防具だ!」


ウンコが瞳をキラキラさせて同意すると、

アゼレアがふくれた。

「ぷうう、私の防具だって、すごいんだぞ」


アゼレアのエロコス(半裸ビキニローブ)の

自慢話が始まった。


これまた異常に長かったので、

要約すると以下の通り。


1)アゼレアの防具の名前は、姫魔女ローブ。

2)最低級の反物を安く買いたたき、

  自分で裁縫及び付呪したそうだ。

3)自動修復機能があり、

  どんなに破損しても、

  一晩経つと元通りになる。


むふふ、モチベーションが2倍になったぞ。


1日2回の脱衣KOのために……


まずは装備の調達だ。

伝説の最強武器を手に入れるぞ。


そしたら、ウンコの一撃で、

バカ騎士とケチ魔女を脱衣KOしてやるぞ。



俺たちは今、

冒険に必要な物資の買い出しをしている。


まず、向かったのは武具屋だ。


店名は、ガルド総合武具商店。


なんでも、ここ。

元メイシーズ雑貨店でさ。

 

メイシーズ財閥が

ウンコ神皇帝の暴政で崩壊した時。


アゼレアが格安で店舗を買い取ってさ。


それを新進気鋭の実業家である

ギース・ガルドに経営を任せたんだって。


となれば、

ウンコはこの店の共同創立者と言っても、

過言はない。


ウンコは大手を振って、中に入ろうとした。


だが、入り口で店員に止められた。

「ウンコは立ち入り禁止です」だってよ。

 

でも、ウンコは中に入るよ。

だって、武器と防具が欲しいだもん。


「入れてくれなきゃ、

 入り口でウンコを漏らしまくる」

そう脅すと、店員はガルド社長を呼んできた。


ガルドはナイスミドルで、話のわかる奴だった。


ウンコの入店を許可してくれたのだ。


でも、すんごい厚手のスリッパを履かされた。


あとさ。

「ウンコが触った商品は全部、

 買い取ってください」だってよ。


アゼレアの奴は怖い顔で、こう言った。

「商品を1回触るごとに、

 全身の皮膚を1枚ずつはがすからな」


うわあ、おっかねえ。


アゼレアは

ガルド総合武具商会の上客であるそうだ。


なので、

ガルド社長が直々に店内を案内してくれた。


「アゼレア様のおかげで、商売は絶好調です」

と丁寧な口調でガルドが言うと、

アゼレアも丁寧な口調で答えた。

「そうですか。実に喜ばしいことです」

 

なんだか、も~のすごく。

違和感を感じる。


ウンコやルルナに対する態度とは大違いだ。

 

なんでも、オーちゃんの話では……

あっ、オーちゃんって、

ヘニクス国の王様(奴隷)のことだよ。


ちなみに、

オーちゃんは俺をウンちゃんと呼ぶ。


出発前に堪能した、

5分間の爆睡の直後に、

そう呼び合うことに決めたんだ。


あだ名で呼び合う。

うん、親友の証だね。


で、話を戻すと、オーちゃんの話ではさ、

アゼレアは本来、

超臆病で超人見知りなんだって。


だから、ケチ魔女はさ。


心許せない人には、

すごく慎重な対応をする。


心許せそうな人には、

すごく甘えちゃう。


オーちゃんが奴隷になったのはさ。

人間不信に陥ったアゼレア(当時13才)から、


「人間は信用できない。

 奴隷は物だから、信用できる。

 私を独りぼっちから救うために、パパ。

 私の奴隷になってくれ!」


と涙ながらに、懇願されたからだって。

 

うむ。


そんな理由で、ウンコは奴隷。

ルルナは子分になっちゃったのか。


本当にいい迷惑だよね。


武器売り場のワゴンセール品から、

アゼレアは一振りの剣を取ると言った。

「ルルナ、お前はこの剣を使え」


ルルナは渋い顔で答えた。

「嫌です」


「だが、これはミスリル製で業物だぞ」

「絶対に嫌です。その剣は超カッコ悪いですから」


「だから、処分品で5Gなんだ。使え」

「それでも嫌です」


「それでも使え」

「い、や、で、す!」


アゼレア(親分)とルルナ(子分)が

言い合っている間。


俺は剣をじっと観察していた。

 

うむ。

たぶんこれ、

あの時のミスリルウンコブレードだ。


装飾がウンコなんだもん。

「あの剣の入手経路はなんだ?」


ウンコがそう聞くと、ガルド社長は答えた。

「1週間前、神様にもらいました」


「その時、神は何と言っていた?」

「いらなくなったからやるよ、とのことでした」

 

ミスリルを『いらないもの』にするなんて、

なんたる資源の浪費だ。


「で、ガルドさん。

 この剣はいくらまで安くなりますか?」


ケチ魔女は値引き交渉を始めた。


結果、

無料でミスリルウンコブレードを

手に入れることに成功した。


店側としてもさ。

神様からの授かり物のせいか、

処分に困っていたそうだ。


これにて、ルルナの武器購入は終了。


次はウンコの番だ。


ふふふ。

俺の触った商品は全て買い取り。


つまり、既成事実を作っちまえば、

こっちのもんだ。


薄皮1枚など、

脱衣KOライフのためなら、捨てても悔いはない。


というかさ。

最強の装備で全身を固めれば、ケチ魔女ぐらいさ。


楽勝で脱衣KOできるんじゃね?


ウンコは店で1番高い剣をつかむと、言った。

「これがウンコの武器に相応しい」


剣の名前は、ファブニール・ブレイバー。

価格は100万G。


古代につくられた、

ドラゴンストーン製の両手剣である。


カッコいいポーズを決めながら、ウンコは言った。

「カッコいいだろ、ルルナ?」


指をくわえながら、ルルナは言った。

「カッコいいです。

 私もそれがいいです。アゼレア」


顔面を真っ青にしながら、アゼレアが言った。

「あわわわわわわ、なにをしやがるんだ、ウンコ」


ぷぷぷ。ケチ魔女め。


最強武器を装備し、

『一撃必殺のウンコ』と化した

俺様に恐れおののいているな。


早速、今までの恨みを晴らすぞ。

ケチ魔女を脱衣KOするのだ。


ウンコは最強の剣を振りかぶった。


すると、額に液体が滴り落ちてきた。


ウンコは上を見た。


アゼレアが顔面蒼白な理由が理解できた。


ドロドロ、ドロドロと、現在進行形でさ。


ファブニール・ブレイバーの刀身が

溶けているのだ。


「なぜだ?」

そう俺はつぶやくも、すぐに原因に思い至る。


誰も覚えていないと思うけどさ。


天空宮殿にて、幼女(神)にこう言われたんだ。


『ウンコは武器を装備できない』

この言葉はそういう意味だったのだ。


程なく、

ファブニール・ブレイバーの刀身は

完全に溶け落ちた。


昭和80年代風アイドルみたいにぶりっ子風に、

ウンコは言った。

「てへぽよ♪ 返品、大丈夫ですかぁ?」


ガルド社長は即断で叫んだ。

「不可です!」


ウンコ(奴隷)はご主人様に泣きついた。

「ウンコはただ、

 スライムよりも、

 強くなりたかっただけなんです!」


アゼレアはシビアに言った。

「私は、

 そのウンコの所有権を赤ズキン国に譲渡する」


ルルナもシビアに言った。

「赤ズキン国を代表して、断固お断りします」


ガルド社長は申し訳なさそうに言った。

「アゼレア様。代金のお支払いを……」


100万Gを損するという現実に、

アゼレアが発狂した。

「あがぁああああああああああああああああ!」


ケチ魔女は白目をむいて、泡を吐いて、卒倒した。


姫とは思えない無様さである。


そんなアゼレアに同情したのか。

「やれやれ、仕方ありませんね。今回だけですよ」

ガルド社長はそう言うと、領収書を書いた。


領収書の内容は以下の通り。

『ファブニール・ブレイバーの代金として、

 0G。確かに頂きました』


ガルドいわく。

ガルドは今まで、

アゼレアに多大な援助を受けていた。


今回の割引は、そのお礼だそうだ。


ウンコは安堵した。

これで、全身の薄皮が1枚つながった。


ルルナがアゼレアの頬をペチペチ叩きながら、

言った。

「ほらほら、アゼレア。剣が無料になりましたよ」


無料という言葉に反応して、

アゼレアは復活の声をあげた。

「キャシャーン!」


立ち上がるや、アゼレアは言った。

「精神的苦痛の慰謝料として、

 ウンコの借金を100万G増やすからな」


卒倒しても、ただでは起きないな。


このドケチ魔女め!


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