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第54話 ヒロインになる。

アゼレアが声高らかに言った。


「はっはっは、

 100分の1Gでウンコが買えた。

 うむ、妥当な買い物だった」


ひどい評価だ。


俺のレア度(UR)を考えると、

時価1億Gは下らないはずなのに。


「で、結局、あのパンは1個いくらなんだよ」


俺がそう聞くと、

アゼレアは爆乳を反らせながら言った。


「問屋を通さずに大量一括仕入れしたから、

 1個400分の1Gだ」


うわ、そのパン屋、

原価割れの絶対赤字で絶対倒産だよ。


こいつ、やはり正真正銘のケチ魔女だ。

 

首に縄付けられた俺はさ。


「さて、いくぞ。ウンコ」

アゼレアに引っ張られて、部屋をあとにする。


かと思われたが、救世主が現れた。


「待ちなさい。アゼレア。

 そのウンコを連れて行くと、

 外交問題になりますよ」


「おお、麗しき姫騎士ルルナ様」とウンコ。


「いやあ。それほどでもぉ」と姫騎士。


「で、なぜ外交問題になるんだ? 

 バカ騎士ルルナ」と姫魔女。


ルルナはバカっぽく、無駄に堂々と答えた。


「ウン公さんは、我が赤ズキン国の備品です」


ひどい扱いだ。

俺は究極英雄ヘラクレス・ウン公なのに。


「あ、すいません、不良債権の間違いでした」

 

ルルナの物言いがあまりにひどいので、

思わず俺は叫んだ。


「俺は究極英雄ヘラクレス・ウン公だい! 

 名誉毀損で訴えるぞ!」


「お黙りなさい! 

 貴方、神皇帝時代に

 散々ぜいたくしてたでしょう!」


「「がるるるう!」」

いがみ合う俺とルルナ。


間を裂くように、アゼレアが言った。

「で、こいつの借金はいくらなんだ?」


「100億Gです。国家予算10年分です」


このルルナの言葉に、

いたたまれなくなり、押し黙るウンコ。


「ふふふ、そのウンコが欲しいのなら、ぷぷぷ。

 100億Gを耳をそろえて

 払ってもらいましょうか」


ルルナがそう言うと、

アゼレアの表情が急変した。


光が失われた瞳。

真っ青な顔。大量の脂汗。


「わ……私は損するのか……

 うがぁあああああああああっ!」


アゼレアは禁断症状に苦しむジャンキーのように、首をかきむしり始めた。


うむ、こいつのケチは不治の難病だ。


精神保健指定医の認定をもらって、

隔離病棟に措置入院させた方がいいと思う。


まあ、なにはともあれ、

俺は自由人に戻れそうだ。


「くそ、ルルナ。

 ウンコの所有権をかけて決闘だ!」


アゼレアが負け惜しみっぽく、

そう言うけど、ぷぷぷ。


そんなことをしても、

こっちには何のメリットもない。


やる価値ナッシングだ。


まあ、その爆乳をもみ放題させてくれるなら、

考えてもいいけど。


そうですよね、ルルナさん?


だが、ルルナは超バカだった。


「姫騎士として、受けて立ちましょう」と言って、決闘を受諾。


理由も超バカだった。


「姫騎士道その33。姫騎士は決闘から絶対に逃げない」と宣言して、巻物を開いて見せる。

 

アゼレアの瞳に光が宿る。

「はっはっは、超バカめ!」


はい、そのとおりです。アゼレアさん。


はあ、もうなんかウンコ。

どうにでもなれ、って気持ちになってきた。


どうせ、自由人でも奴隷でも、

ウンコに変わりはないことだし。

 

まあ、それはさておき、

今のウンコ。

2人の超美少女の間で板挟み。


お約束として、悲痛に叫んでおく。


「やめてぇ! 私のために争わないで!」


うむ、これで一応、

悲劇のヒロインとしての義務は果たしたぞ。


だが、代償は大きかった。


「「気持ち悪い!」」


バカ騎士とケチ魔女はそう叫ぶと、

ウンコの両頬にそれぞれ拳をぶち込んだ。

 

か弱いヒロインに、暴

力を振るうなんて、

最低な奴らだよね。


クソ野郎ですわ。


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