第40話 邪剣ウンコブレード。
ルルナと旅に出た、俺はさ。
毎日、パンを食べている。
トマトも食べてるから、栄養バランスも大丈夫。
モンスターは、
「ちょっとお腹の調子が悪いので、
見学させて下さい」
と言うと、ルルナが全部倒してくれる。
でもさ。
1つだけ不満がある。
ルルナが気持ち悪いんだ。
現在、街道の脇にて。
俺たちは昼休憩をしながら、
パンを食べているんだけどさ。
ルルナの奴。
「むふふ、この剣。カッコ良すぎです」
とか言いながら、
聖剣エクスカリバーに頬ずりしている。
これ、この前のウンコ戦争で、
ルルナが幼女(神)にもらったものなんだけどさ。
あ、今キスしやがった。
マジキモい。ムカつく。
剣を破壊してやりたい。
でも、ルルナが財布のヒモを握っているからさ。
俺は文句すら言えない。
でも、心の中は自由なので、俺は願った。
(風の精霊よ、スカートを吹き飛ばせ!)
すると、突風が吹き、純白のパンツが見えた。
ルルナは顔面蒼白になった。
ざまあみろ。
でも、理由は以下のとおり。
「あ、大変です。
剣に砂埃が付いてしまいました」
ルルナは俺に命令した。
「剣をふく布を持ってきてください!
早く! 死にたいんですか!」
鬼気迫る口調だったからさ。
ウンコは不本意ながら、
リュックから絹布を取り出して、
聖剣様のもとへ向かう。
俺が半径約3メートル以内に近づくと、
ルルナが突然怒鳴った。
「ウンコは汚らわしいから、
近づかないでぇえええ!」
ウンコはキレた。
「意味わかんねえよ、このバカ!」
ルルナが逆ギレした。
「バカは貴方です! 聞こえないんですか!」
「なにがだよ!」
「剣の声です!」
へっ? ウンコの怒りが急速にしぼんでいく。
バカ騎士、
ついに幻聴まで聞こえるようになっちゃった。
哀れなバカだ。
俺は健常者(?)として、優しく聞いた。
「それってどんなの?」
ルルナは自信満々に剣の声(幻聴)答えた。
「ウンコは汚いから、嫌い。
でもルルナは大好き。
ウンコは汚いから、近づけないで。
病気になっちゃうから。
僕、痛いのは嫌。怪物の体液で汚れるのも嫌。
汚ない仕事はウンコにやらせて」
プッチーン。俺はマジ切れした。
ウンコを召喚し、聖剣野郎に突撃を開始する。
「くたばれやぁあああ!」
俺は必殺ウンコ張り手を繰り出した。
だが、
聖剣の守護者となったルルナが
カウンターを発動。
強烈なアッパーを食らってしまう。
「ぐはぁああああああ!」
倒れ伏す俺を見下しながら、
ルルナは冷酷に言った。
「じゃあ、そういうことで、
ウン公さん、
これからは汚い仕事をお願いしますね」
こうして、
俺は聖剣エクスカリバーの代わりに、
汚い仕事をすることになった。
邪剣ウンコブレードとしてな。
翌日。
ただ今、モンスターと戦闘中。
ルルナのバカは、俺の足首を握ると、
邪剣ウンコブレード(ウンコの肉体だよ)を
モンスターに叩きつけた。
俺の頭部がモンスターの頭部を粉砕する。
俺の頭部もついでに粉砕される。
「「ガバァアアアアアア!」」
モンスターと俺の断末魔がシンクロした。
ルルナは満足げに微笑んだ。
「うん、これなら。いくら使っても大丈夫です。
絶対に壊れませんからね」
いや、
『なかなか死ねない(壊れない)』だけだぞ。
「良心もまったく痛くありません」とルルナ。
俺の全身、マジ痛いんですけど。
着ている布の服は、
乞食の服にランクダウンしちゃっているし。
腹時計で約2時間後。
再びモンスターと戦闘中。
「レーヴァテイン・バハムート!」
ルルナは魔法剣を使った。
邪剣ウンコブレードの刃(ウンコの肉体だよ)に
灼熱の炎が展開する。
「熱ぃいいいいいいいいいっ!」
ウンコの悲痛な絶叫はお構いなしに、
ルルナは邪剣ウンコブレードを振るった。
モンスターは死んだ。
いいな、うらやましいな。
俺も死にたい。




