第38話 その後……。
1週間後、ズキンがやって来て、俺を掘り出してくれた。
「お兄ちゃん、もう調子に乗っちゃダメだよ」
「うん、わかった。ズキン」
薬草とパン(ズキンからもらった)を食べながら、俺はうなずいた。
俺とズキンは王都に戻った。
なぜか、ズキンの顔パスで、ウンコも正門をくぐることができた。
王都の様子は一変していた。
みんな、希望に満ちた表情で活き活きとしていた。
革命とは、単なる権力の交代劇ではない。
国家や社会の仕組みを根本的に変えることなのだ。
と昔、社会の先生が言っていた。
そのとおりだった。
暴君ウンコの圧政により、民は気づいた。
絶対王政は良くないとね。
その結果、民主主義が生まれたのだ。
1人の絶対権力者ではなく、民の1人1人が政治的決定権を持つ。
うん、理想だね。
でも、今は乱世。
国をまとめるために、象徴がいる。
だから今、この国は立憲君主制。
その象徴たる国王は、なんとズキンだった。
ズキンは俺から離れた後。
持ち出したお金と食料を使って、飢えた民を救っていたらしい。
その結果、ウンコの暴政による死亡者はゼロ。
まさに、聖女と呼ぶに、ふさわしい功績である。
ズキンは第1回選挙後の第1回議会にて、満場一致で国王に選ばれ、
『ウンコの助命』と引き替えに、その重責を引き受けたそうだ。
ズキン、マジ聖女。
こうして、革命は成功し、ウンコ帝国は崩壊。
赤ズキン国という、ステキな理想郷が誕生した。
災い転じて福となす。
結果的に言えば、俺は善いことをしたのだ。
だから、ウンコにもさ。
騎士団長くらいのポストが用意されていると思ったんだけどさ……。




