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第14話 ウンコ、川にて妄想する。

 アーメン。

 奇跡が起こった。

 転んだはずみで突っ込んだゴミ捨て場に擬態をしてさ。

 ウンコは伝説の元ヤンから、逃げ切ったのだ。

 

 兄貴の駆る馬車は、違法改造していてさ。

「パラリラパラリラ!」

 馬がそう叫ぶんだよ。

 

 マジ、ウンコちびりそうになった。 

 

 おお、神よ。

 貴方の起こした奇跡に感謝します。

 

 でも、幼女。

 てめえじゃねえからな。

 

 俺は、地球の神様に感謝したんだ。

 女神49さん。ありがとう。

 貴方たちこそが、真実の女神です。

 

 俺は川に向かった。

 せめて、清潔なウンコとしてさ。

 就職活動を再開したいと思ったからだ。

喉も渇いたしね。

 

 川には先客がいた。

 姫騎士ルルナだ。

 白のビキニを着て、水浴びをしている。

 神よ。感謝します。

 

 そばでは、男たちの青空教室が開かれていた。

黒板に書かれたタイトルは……、

『子供の虐待を防ぐにはどうすればいいか?』だ。

 

 うん。すばらしい。

 教師も生徒も、みんな真剣だ。

 真剣に、ルルナのパーフェクトボディーを凝視してやがる。

 

 同じ男根を持つエロ同志よ。

 俺は、空いた席に腰を下ろした。

 

 そしたらさ。


 同志はみんな帰っちゃった。

 ウンコって、孤独だね。

 エロをもってしても、わかり合えない。

 

 まあいい。

 俺は一番前の席で、ルルナをガン見した。

 

 スリーサイズは……、ふむ。

 B90 W56 H78ってとこか。

 胸と尻以外に、無駄な肉が全然ない。

 まさにパーフェクトボディー。

 

 あっ、ルルナが俺に気づいた。

 俺はフレンドリーに言った。

「やっほお」

 

 ルルナは胸を隠しながら、悲鳴をあげた。

「きゃああああああああああああっ!」

 

 ルルナが細剣をつかんだので、俺は叫んだ。

「姫騎士道その105 姫騎士は他人の視線は気にしない!」

 

 だから、男どもの視線を無視していたんだろう?

「貴方の視線は汚らわしいのです!」

 えっ、ウンコって、視線まで汚いの?

 

 ちくしょう。

 

 なら言ってやる。

「男はみんな汚いんだぞ! お前の身体を見て、ムホホって妄想してるんだぞ!」

「姫騎士道その106。姫騎士は他人にどう思われようが気にしない。のです!」

 ルルナのバカめ、そう返すか。

 

 ならこうだ。

 

 俺は座禅を組んで、ルルナの裸を妄想し始めた。

「あの、ちょっと、何を妄想しているんですか?」

 

 不安そうなルルナに、俺は『ノーマルな男の妄想』を告げてやる。

「今、お前のオッパイを揉んでいる。これから、乳首をしゃぶる予定だ」


「きゃあああああああああっ!」

 ルルナはそう悲鳴をあげると、呪文を唱えた。

「レーヴァテイン・バハムート」

 

 炎の魔法剣を構えながら、ルルナは脅してきた。

「妄想を止めないと、殺します」

 

 なんて横暴な。

 

 日本国憲法には思想の自由が保障されているのに。

 エロは権利だ。

 エロ本読むのも、エロ同人誌書くのもさ。

 全ての人類に保証されるべき権利なのだ。

 

 でも、俺にはさ。

 

 理想に殉じる覚悟はないので、即座に土下座した。

『姫騎士道その12 姫騎士は土下座をするものに優しくする』

 なので、バカ騎士ルルナは許してくれた。

 

 当初の目的である入浴のため、俺は川に入ろうとした。

 しかし、ルルナに止められた。

 ルルナは近くの看板を指さしながら、言った。

「ウンコは入ってはいけません」

 

 たしかに看板には、こう書いてあった。

『ウンコ、川に入るべからず』

 

 だが、ルールは破るために存在するのだ。

 なのにさ。

 

 堅物ルルナの奴は、細剣を構えながら、難癖をつけてきた。

「姫騎士道その35 姫騎士は法律を守る」

 

 俺はお願いした。

「じゃあ、水ぐらい飲ませてよ」

 

 ルルナは拒否した。

「ダメです。川に触れてはいけません」


「でも俺は、もう丸3日、水飲んでないんだよ」

「うっ、そ、それは大変です。でも規則は大事。でも、もっと命は……」

 

 あっ、ルルナが悩み出した。

 堅物バカにも、多少の良心はあるようだ。

 

 チャンス。

 

 俺は憐れみを誘うポーズで、訴えた。

「水飲まないと、職を探す元気が出ないよ。

 働かないと、ズキンを迎えに行けないよ」

 

 なぜか、ルルナは号泣しながら、言った。

「貴方は偉い。なかなかのウンコです」

 

 ルルナの話ではさ。

 ズキンも俺と同じくらい、悲惨な職業らしい。

 その職業は『奴隷』だった。

 ズキンは村のみんなに笑われ、虐げられているらしい。

 

 ふざけやがって。

 俺は決意した。

 ビッグになって、ズキンを迎えに行くとね。

 

 俺は、ルルナと一緒に職業案内所に行くことになった。

 よし、王族のコネがあれば、就職率100%だ。

 

 その前に、どうしても喉が渇いたからさ。

 俺は土下座しながら、言った。

「水が飲みたいです」 

 

 ルルナは川から、両手で水をすくってきて、言った。

「飲んで下さい」

 

 こいつ、本当のバカだ。

 俺はウンコなのに、素手でだよ

 

 俺はルルナの手越しに、水を飲んだ。

「おいしいですか?」

 そう言って、ルルナが顔を近づけてきた。

 

 俺は、照れ臭くなって、言ってしまった。

「女の出汁がきいてて、美味い」

 

 おかわりはさ。


「絶対に嫌です」と拒絶された。

 ああ、もう1杯飲みたかったな。



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