4/4
その4
「あなたはお嬢様が倒れた瞬間も
近くにいらっしゃいましたか?」
家政婦さんが僕にジュースを出しつつ
聞いてきた。
「はい。えっと…」
僕はハンカチを拾ったすぐ後に
周りが灰色になってみんな
時間が止まったように動かなくなったこと、
周りは動いていないのに
彼女は動いていて男の子を助けたこと、
男の子を助けて少ししたら
倒れてしまったこと、
全てを話した。
話し終えると、僕は最後に
「彼女はリバースライフウォーカー
なんですか?」
と聞いてみた。
しかし、いくら待っても答えが
帰ってこない。
家政婦さんを困らせてしまったようだ。
「あ、別に気になっただけなので
無理に答えなくても大丈夫です」
そうゆうと、
「いえ、話しても大丈夫だと思いますが…
ちょうど、旦那様が帰ってこられたので
直接聞いてみてはいかがでしょうか?」
と返ってきた。
確かにドアの向こうから足音がする。