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永遠の青の隙間
エゴ・ラッピン続き。
『濡れない雨』より。どうも、動画の視覚的影響も大きいようです。
お馴染みの効果の一つですが。
わたしは踊れない
軽やかに優美な夕暮れに
ひらひらと散る落ち葉のようには
わたしは語れない
しとしと ぽつりぽつり さらさらと
百万言の饒舌な 秋の雨のようには
わたしは歌えない
ハスキーに 透き通り 深く高く 響く声の
空渡る風のようには
薄暗い片隅に蹲る悲しみたちよ
お前たちは軽やかに踊れ
雨上がりの虹の煌きの下で
その胸の戦慄きを語れ
猥雑な都会の喧騒が ひと時陰る
静かに語られる 悲しみという共感
お前はその歌で いつも
からりとした南の空の青さを夢見ている
どこまでも真っ青な空と
紺碧に輝く海の間に
真っすぐに引かれるのは
境界ではなくて
無限なる微分
悲しみと諦めの
永遠の青の隙間
<http://www.egowrappin.com/movie/>『濡れない雨/中納良恵』より