第43話 帰還
~ぴっちりキャッスル地下2階~
モエ「……戻って来たのね…」
モエの目の前に広がるのは…円形に整備された広大な空間。
床全てに至るまで…無数の数式からなる魔法陣が刻み込まれ…
壁には無数の数式が刻み込まれている…そして魔法陣は淡く休眠した光を宿している…
オレジ「うっそぉ…ほんとに…地下2階なんてあったんだ……」
シズクは一つ一つの魔法陣を見回しながら…感嘆と緊張が入り混じった表情で言った。
シズク「魔力の密度が……地下とは思えません。これ…研究施設というより"転移拠点"ですね……!!!」
女子三人の反応を横目に…
アスは肩をすくめて軽く笑う。
アス「懐かしいなぁ。昔はここで…どの魔法陣が死んでてどれが生きてるか…よくハクとアイツらと口論したもんだ」
ハク「やめろよ…思い出したくもない結局魔法陣キーがないだけの…空間だぜ前は…」
ハクは苦笑しつつ…部屋の奥へ歩いていく。
そこには…一見するとただの壁にしか見えない場所があった。
ハクは迷いなく壁際に埋め込まれた黒いレバーを掴む。
――ガコン。
重厚な音と共に…魔法陣のエリアがわずかに振動し…
壁が左右に割れるようにして地下一階へ続く階段が姿を現した。
モエ「……っ!!」
モエは目を見開く。
モエ「本当に……今まで無かった階段が……」
ハク「これで地下2階と地下1階が開通だ」
ハクは振り返って…女子三人を見渡して言った。
ハク「事実…地下二階は存在してた。ただし…"条件を満たさないと存在しない"だけだったって話だ」
アスが腕を組んで…補足するように言った
アス「奈落峠魔法陣キーを使って帰還したことで、このキャッスル側の封印も解除されたってわけだ」
ハク「……あと、言っておく」
女子三人の視線が自然にハクに向く…
ハク「各地に存在する魔法陣は、全部ぴっちりキャッスルに繋がってる。直通じゃない場合もあるが…最終的な"帰還先"はここだ」
シズク「つまり……このぴっちりキャッスルは…異世界をもを跨ぐハブ…!!」
ハク「そういうことだ…だから覚えとけ。どんな場所に飛ばされても…魔法陣と対応する魔法陣キーさえあれば帰る場所は必ずここにある」
モエはその言葉を聞いてからほほ笑んだ
モエ「…不思議ね…。城が"拠点"だと思ってたけれど…今は"居場所"に聞こえたわ…」
アスはニヤリと笑ってモエに返した
アス「重く考えすぎだ、お嬢さん。でもまぁ……そいつは…悪くない表現だ」




