第34話 オペリフェール遺跡の記憶PART2
~オペリフェール遺跡最深部~
そこは…オペリフェール遺跡の最深部。
崩壊を免れた円形の広間にハク達は足を踏み入れた…
その瞬間―――だった…
再び…脳裏にとても強力な映像が流れ込んできた…
~記憶の世界~
巨大な洋館の内部…
高い天井に…静まり返った空気
そこに立つのは…先ほどと同じ緑髪の女性…
彼女の前には…三人の女性がいた。
まず一人目は…
丁寧な言葉遣いの銀髪で…
銀色のぴっちり衣装を着た女性。
その腕には…銀の食器のように輝く銀色の卵を持っている…
次に二人目は…
ギャルっぽい口調で…不敵に笑う――
黒髪ショートに黒色のぴっちり衣装の女性。
抱えているのは…見るだけで漆黒に吸い込まれそうな…黒色の卵…
そして3人目は…
恥ずかしそうに俯く…
金髪で金色のぴっちり衣装を着た女性。
その手にはやっぱりと言うか黄金のように輝く金色の卵。
その三人の女性は…まるで…当然のものとして…卵を抱えていた。
銀髪の女性が緑髪の女性のお腹を優しくなでて…
その次に…黒髪の女性が緑髪の女性のお腹をくすぐり…
そして最後は金髪の女性が…緑髪の女性にキスをした…
その次の瞬間――
緑髪の女性が…苦しそうに身を屈め……
緑色の卵を産み落とす…
床に転がる緑色の卵…
崩れ落ちる緑髪の女性…
そして――嗚咽するように泣く姿…
最後に微笑む三人の女性…
そこで…映像は唐突に途切れた…
~オペリフェール遺跡最深部~
ハク「……っ」
ハクは無意識に拳を握りしめていた…
ハク「今のは……だだの記録なんかじゃない怪しい壁画の核心だ」
モエは唇を噛みしめ…視線を落とす。
モエ「……本人の意思じゃないわ…泣いてた……あれは…選択じゃない…強制的…」
オレジは珍しく軽口を叩かず…低い声で言った…
オレジ「役割を"割り当てられた"って感じだね色と衣装と卵……全部壁画と対応してる」
シズクは震える息で続けた…
シズク「魔法理論的に考えると…生命を属性化し…器に固定して排出する技術です…こんなの…」
ハクは壁画と、今見た映像を頭の中で重ねる…
そして語った…
シズク「古代のオペリフェールは生命を"循環させる"つもりだったんだろう…大地に魔力そして属性…すべてを管理するために」
モエは言った。
モエ「でも…それは研究なんてものじゃない…悍ましい人間性の支配よ…奴隷としての…産卵のね…」
ハク「オペリフェール遺跡の空間は……ここで終わりだな…古代のオペリフェールは…越えちゃいけない一線を越えたんだろう…」
重い沈黙が落ちる…遺跡はもはや何も語らない。
だが…この場所で何が行われたのか、
四人の心には…はっきりと刻み込まれていた。
ハクは振り返っていった…
ハク「奈落峠へ向かう―アスに会って…大地の未来を別の形で切り開く」
誰も異論はなかった…
こうして彼らは…歪んだ古代の遺志を背に、
目的地である…奈落峠へ向かうため、
オペリフェール遺跡を後にした…
だが…この時は本当の意味は誰も知らなかった…のだから…




