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第20話 ぎちぎち♡

ぴち…ぴち…

*「ぎちぎち♡」

最初は気のせいかと思ってた…

ぽちゃり…ぽちゃり…

*「ぎちぎち♡」

しかしそれは次第に…

ぽちゃん…ぽちゃん…ぽちゃん

*「ぎちぎち♡」

規則的な水滴の音に変わってゆく…

モエ「……?(なにかしら…)」

最初に違和感を感じていたのはモエだった…脱衣所で萌黄色のぴっちりスーツを脱ぎタオルを持って第二区画の風呂で頭髪を洗い体を洗い…湯舟に肩までつかりながら天井を見上げていた…時

ぽた…ぽた…ぽた…

*「ぎちぎち♡」

モエ「まさかぴっちりキャッスルの配管の故障じゃないわよね…?」

モエは知らないがぴっちりキャッスルは比較的最近築城された…

それにこの大浴場の水はオアシスから循環制御されているはずなのだから…

同じころ…第三区画の脱衣所でオレンジ色のぴっちりスーツを脱いでから風呂に浸かっていたオレジも眉をひそめていた…

オレジ「変だね…水音がおかしい…どうしてだろう…」

第一区画の風呂の湯舟に浸かって目を閉じていたハクは急に眼を開かせる…

ハクの研究者としての勘が…わずかな異常を拾い上げた…

ハク「…三人分じゃない」

と…その瞬間だった…

ちょろろ…

*「ぎちぎち♡」

明らかに水の流れ落ちる音が浴場の未使用の第四区画から聞こえてくる…

ハクは湯舟からあがり体を急いで拭きあげて白色のぴっちりスーツを素早く身にまとう…

ハク「モエにオレジ!!二人とも…今すぐ浴場から出ろ…」

モエ「えっ…何…まさか……誰かいるの…?」

オレジ「まさかコレは…不審者って奴かい!?」

悪意のある侵入者がいれば結界が反応するはずだ…

ぽたり…

*「ぎちぎち♡」

今度は水音がハク達に近づいてくる…

ハクは声を低くして言った…

ハク「こいつは…歓迎されざる"客"かもしれんな…」

そしてその水音は止まった…

ハク達が第四区画に向かうと…

一瞬だけ照明がちらつく…


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