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プロローグ

誰にも言えなかった。


言う必要が無かった。 


誰かの助けが欲しいわけじゃない。


ただ守りたい。


約束をしていたわけじゃない。


それでも、心に誓った。


必ず、貫いてみせる。



-そして、ふとあの時の記憶が蘇る。


---------------------------------------------------------------------

『これから死ぬのかい?』


はい


『今日はやめておいたほうがいいよ。』


どうしてですか?


『秋咲きのベロニカが、来週あたりに開花しそうだからだよ。それを見てからじゃないと勿体無い。』

---------------------------------------------------------------------



アオイベロニカが、天に向かって凛と咲いた。

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