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久しぶりのあなたに。
「ねぇ、君ちょっとストップ。」
?
これは僕の事を指しているのだろうか。
周りを見渡してみるとちらほら人はいるものの、確実に彼女の指は僕を指している。
…と言うか
「人を指さすな。」
あ、思わず声が出てしまった。
「それはそれは申し訳ない。いや、本当に。まぁ、そこら辺は全然変わってないみたいで逆に安心したよ。」
…なんなんだこの人。何者なのか問いかけようとした瞬間だった。
「どうも、久しぶりと言うか未来ぶりだね。ダーリン。」
「はぁ?」
新手のイタズラかと思った。
しかし、彼女は続けてこう言うのである。
「私はね。未来から来ました。あなたの嫁です。どうぞよろしくね。」
呆気にとられるとはまさにこの事。
訳がわからなさすぎて手に負えない。
あんまり頭良くないのにどう処理しろってんだ。
本気なのかな。いや、でも流石にない…はず。
…でも待てよ、だとしたら未来の僕の嫁ってこんなに馬鹿なのかよ。
僕はこの日人生最大級の有り得ない衝撃を受けた。