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第九話 捜索

「こっちに何があるんだろうか……」

 俺は反応した天風を追いかける形で、目的の場所を探している。そして俺はもうすぐ学校についてしまうぐらいの距離まで来ていた。

「さすがに学校に何かあるわけじゃないだろうし……」

 先ほどから天風は、まるで警察犬の様に俺のことを気にしつつも、止まることなく、目で、鼻で、何かを探している。その時、俺はきっと天風が探していたものであろうものの断片を目視した。

赤力せきりょく!」

 俺の目には赤く細かい硝子がらすの粒のようなものが、空中に極少数散らばっているのが視えた。そして、その硝子のような赤力がより大きく、より多く散らばっている場所に、天風がゆっくり近づいていた。赤力が発されている場所は、コンクリートにひびがたくさん入っていて、今にも崩れそうな外見をした建物だった。

「グルルゥ……」

「……」

俺は悩んでいた。天風が、威嚇いかくのようなうめき声をあげている。嫌な予感がする。だが、その恐怖心よりも、好奇心のほうが上回りつつある。好奇心だけで動いてはいけないという気持ちと、この建物への興味を持つ気持ちが交錯こうさくする。その場に留まること五秒、俺は動いた。前へ。建物の方向に。

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