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第七十七話 救出会議

 川蝉は二日後、月曜日の放課後にやってきた。内容は、予定通り東スラム街で妻子が監禁されている家を発見。さらに構成人数や、家の内装、周囲の地理について。そして集合会議の時間だった。今日の十八時。魔浄教団が何処からこちらが動いている情報を掴むか分からない。早い方が良い。俺はそのため、彩芽の夕食を食べた後、用意を整え、会議場所に向かった。そこは、川蝉本部のミーティングルームであった。俺がミーティングルームの扉を開けると、三十人ほどの人がいた。

「すみません、遅れましたか?」

 俺はそう聞くと、議長席に座った織曖さんが返答する。

「大丈夫、大体が着いたのは十分前前後(まえぜんご)だから、まだ時間はある。三十分ほどな」

織曖さんはそういうが、俺が最後であったのだろう、織曖さんは立ち上がり「これから会議を始める」と言った。俺は急いで開いている席に座り、会議に参加した。

「さて、まずはこの作戦をするにあたって経緯を説明しよう。今回、松川利斎から情報提供を、エルブ、シアン、ナギットが取ってきた。今回の任務は知っての通り、松川利斎の妻子救出だ。松川利斎は魔浄教団に妻子を拉致され、監禁されているそうだ。そのため、ここで妻子を救出すれば、金銭面や精神面で、魔浄教団に大きな打撃を与えられるだろう。そして動揺が見えた所を見つけて叩く。作戦の内容だが、開始は五月三十日の二十二時からだ。配置は……」

 救出会議は、織曖さんが話し続けた。俺達は、話を振られるか質疑応答の時間まで何があろうと話さない。

「さて、ここまでで質問のある者はいるか?」

「……」

 今回も質問者はいない様だ。

「よし、それでは三十日の正午にここに集合と言うことで、解散」

「「「はい」」」

 俺達はそう言い、次々と部屋から出ていく。

「金曜は欠席だな」

 俺が部屋から出ると、和義、瑠璃先輩、静、朝雲がいた。

「そうだな~、出席日数はまだ大丈夫だから、また彩芽達にノートを取ってもらおう。エンバーも誰か知り合い書いてもらっておいた方が良いぞ」

「了解です」

 俺が言うと、朝雲はしっかりと頷いた。すると。

「エルブはこの後暇かしら?」

 と、瑠璃先輩が俺に質問をしてきた。特に用事はないので「はい」と答えると、瑠璃先輩は安心したようにホッと息を吐いた。

「じゃあ、一緒に帰らない?何かお話でもしながら」

「そうですね」

 俺は断る理由もないので二つ返事で了承し、雑談をしながらそれぞれの家へと帰った。

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