第七話 喫茶にて……
学校を出た俺たちは、学校から十分ほどの喫茶店に入った。
「ついたー」
真十花が抑揚のない声をあげながら両手を挙げた。
「七名様ですね?あちらの机にどうぞ」
俺たちは、言われた通りの席に着いた後、メニューを開いた。
「どれにしよっかな~?」
「あ、これおいしそう」
という会話をしながら考えること二~三分。
「すみませーん!」
俺が呼ぶと店員がすぐやってきた。
「ご注文はどうぞ」
店員はハキハキとした声で聞いてきた。
「えっと、俺はパンケーキと珈琲。」
「じゃあ私はこの葡萄パフェとお茶をください」
「じゃあ俺は、そのパンケーキと、葡萄パフェ、それとソーダで」
俺と、彩芽、友也は、ぱっとすぐ言ってしまった。その後一人を除く三人が少し悩んだ後、紫穂から答え始めた。
「私はクッキ―二組みと、お茶、」
「あと紅茶を」
紫穂が頼んだのちに、美幸が追加で注文した。
「俺は、珈琲」
「それだけでいいのか?」
俺は麻霧の注文に茶々を入れるが麻霧が手をひらひらさせ、先に促す。
「遠見注文していいぞ」
「わかった」
麻霧の促しに真十花はまた抑揚のない声で頷いた。
「えっと……これと、これと、これと、これと、これと、ぶつぶつ……」
「「「「「「……」」」」」」
店員を含む紫穂を除く五人は、遠見の止まらない注文に固まってしまった。そして、唯一固まっていなかった紫穂は財布の中身を見て、溜め息をついた。